ヘアカラーに含まれるアレルギー物質の危険性。被害女性が注意を呼びかけ

ハウツー

2018年の末だったか、市販のセルフヘアカラーでおすすめの物はないかなと探していた時に、とてもショッキングな画像が目に飛び込んできました。

若い女性がヘアカラー剤を購入し、自宅で毛染めをした数時間後に現れた強烈なアレルギー物質反応を記録した画像だったのですが…

ヘアカラーに含まれる危険なアレルギー物質に注意

▼ヘアカラー剤(染毛剤)に含まれるアレルギー物質で酷いアナフィラキシー反応を起こした女性。当時(2018年)のル・パリジャンのツイート

頭の大きさが56㎝(成人女性の平均的な大きさ)から63㎝までに膨れあがり、顔の形が変形していたのです。

ヘアカラー剤に使用されるPPD(パラフェニレンジアミン)の被害

髪の毛を明るい色に変えてみたり、白髪を染めてみたり、老若男女問わず髪を染めている方多いですよね。毎回美容室でカラーを頼んだり、自宅でセルフカラーをしている方も多いのではと思いますが、

カラー剤(染毛剤)の中には、アレルギーを発症させてしまう刺激の強い化学染料を使用している場合があります。

その中の一つがパラフェニレンジアミン(もしくはPPD)と呼ばれている酸化染料なんですが、重度の呼吸器アレルギー・皮膚アレルギーなどを引き起こす事で知られています。

上の写真の女性は、PPD(パラフェニレンジアミン)によるアレルギーショックで、顔面だけでなく舌も酷く腫れ、呼吸困難が起こり死にかけた人で、その時の経験を元に、この危険物質(PDD)の使用についてフランスで注意を呼び掛けています。

この女性の様な症状まではいかないにしろ、喘息のような症状が出たり、頭皮や顔面がただれる事もあるので、既に使用を禁止している国もあるし、私が住んでいるフランスでも多くの化粧品で使用する事はできませんが、

フランス有名ブランドの市販ヘアカラー剤には使用されていたりします。

もう十数年も前からPPDは人体にとって「ultra toxique(猛毒)」だと、複数のメディアは警告を鳴らしてますが、2020年の現在でも店頭やネットで簡単に買うことが出来るのです。

特に髪の毛を「茶色に定着させるカラー剤に使われれているので、黒い髪を明るく染めたい方などは、カラー剤を購入する時には「p-phenylenediamine(PPD)」が使用されているか、よく注意して確認するとよいです。(すべての色には使われていない)

若い美容師見習いに集中して被害者続出

パラフェニレンジアミン(PDD)のように、アンモニウム・カリウム・過硫酸塩をベースにしたヘアカラー剤(酸化染毛剤)を頻繁に扱う美容師は、重度のアレルギーを引き起こすリスクが高くなることがわかっています。

2019年6月にl’Agence nationale de sécurité sanitaire (フランスの保健局のようなところ) が発表した、調査結果によると、

喘息・アレルギー性皮膚炎・鼻炎・じんま疹・アナフィラキシーショック・その他の呼吸器疾患など、重度のアレルギー反応を起こしている人のほとんどは美容師で、全体の1/4は若い見習いの方なのだそうです。

「パラフェニレンジアミン」「過硫酸塩」を使用したヘアケア製品は、職業性喘息の原因物質としても知られているため、可能な限り早く使用制限することを推奨していますが、今も簡単に購入する事ができます。

ヘアカラーを使用する前には必ずアレルギーテスト!

もし自宅でセルフカラーをする場合、アレルギー反応が起こるかを知りたければ、事前のアレルギーテストが有効ですが、

フランス有名メーカーのサイト。ヘアカラー剤(PPD入りの色)の商品ページには、

Procédez systématiquement à un test d’allergie avant votre coloration

カラーリングをする前に必ずアレルギーテストをしましょう。


これだけの情報しか記載がありませんでした。

重度のアレルギー反応が出てしまった女性のインタビュー動画では、48時間前にアレルギーテストをする事が必要なのに、小さくアレルギーテストをしましょうとしか書いてない。

PPDはかなり危険なアレルギー物質なのに情報が少なすぎとおっしゃってましたが、

市販のヘアカラー剤は使用する48時間前にアレルギーテストをするのが正解のようです。

カラー剤は髪に塗る時、すすぐ時に匂いを吸ったり、目に入ったり、皮膚から吸収して、アレルギー反応が起こりますが、

今までは何の問題なく使用できていた製品でも、ある日突然起こるので、使用する毎にアレルギーテストは必須です。

▼皮膚アレルギー試験(パッチテスト)の手順より

JHCIA | 皮膚アレルギー試験(パッチテスト)について
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