共働き夫婦の家事分担を徹底させるフランス。妻たちの貫く姿勢が潔い

人・心理・行動

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フランス人の旦那さんは家事や育児を率先してやっていると思われがちですが、実はちょっと違っています。

妻が率先して家事や育児を担当してしまうと、それが当たり前になってしまうので、フランス人妻たちはあらかじめの予防線を張っています。なので旦那が動くのです。

子持ち共働き世帯のフランス人カップルは、どのような方法で家事分担を決めているのか?

どうやって旦那に家事を分担してもらうか?

私の周りのフランス人やご近所さん達の「一貫した態度」が共通していて中々面白かったので紹介します。

1.家事分担を事前に決める。役割を認識させる

家事分担を決めている家庭はとても多く、妻がご飯を作っている間、夫は洗濯物を畳み子供をお風呂に入れるなど、私の周りでは、こういった日常のルーティンが出来上がっている家庭ばかりです。

一緒に生活しているなかで自然と役割が分担されて問題なくいく事もありますが、大前提として誰も好んで家事をしたくないので、先に家事分担を決めとかないと小さなイザコザやイライラが毎日発生してしまいます。

先に早く家に着いたほうが子供を迎えに行って食事の準備をする。こんな感じで曖昧に決めている隣人や友人は一人もおらず、

仕事でクタクタになって帰ってきているのは同じなので「早く家に着いたほうがルール」で決めてしまうと、どちらかに大きな負担がかかってしまうからです。

私のご近所さんは小学生の子を持つ世帯がとても多いので、よく一緒になる事が多いのですが、

「今日はあなたが子供を迎えに行って、その間に私が買い物に行くから」「私さっき○○したから、あなたが○○して」と言葉に出すことでお互いに役割があるんだぞという事を認識しあっています。

子供を迎えに行って、買い物に行って、ご飯を作くって、お風呂に入れなくちゃ!

と、どちらかが天手古舞にならずに済むように、家事分担をきっちりと決めている所がほとんどです。

ご近所の家事分担例

仕事の帰りが早い旦那が家の掃除&洗濯を畳んでから子供のお迎えに行く。

妻は帰宅前に食材の買い出しに行き料理。

夕食後、妻が後片付けをしていれば、旦那は子供をお風呂に入れる。

このように、それぞれの家事分担の平均時間が同じくらいに設定されていますが、

日によって仕事帰りの時間にズレがある場合は、日替わりで役割の担当を変えるなど一日ごとに家事分担と子供のお世話の取り決めをしていて、

振り分けられた家事や育児は公平に分担する用にきっちりと分けられています。

2.決めた家事分担は責任をもって旦那にやってもらう

私が「フランス人妻すごいな」と感心するのは、決めた家事分担は責任をもって旦那にやってもらう姿勢を貫いている所です。

学校が終わった後、よく家の前で子供を遊ばせている時に並びに住むご近所さんも一緒にやってきます。

そこでご近所の奥さんとお話をしますが、

「今日は旦那がご飯を作る日だから」

と、家に帰り夕飯の支度をすることはありません。

旦那さんが夕飯を担当する日なので、例え妻が早く家に着いたとしても「しょうがないね…私がやっとくよ」とはならないのです。

分担された役割は責任をもってやってもらうと言うと大げさかもしれませんが、

私の周りに限って言えば当てはまっています。

仕事が終わる時間も早く、18時代には夫婦ともに帰宅している家庭も多くから成り立つのだと思いますが、

「私が早く家に着いたし、旦那疲れているから。。」

とやっていたら、いずれはそれが当たり前となり、自分がきつくなることが分かっているので、時間が相当遅くならない限りは手出しをしないのです。

おもしろい例では、

メインは妻が作り、副菜を旦那が作ると決めていて、2人が入れ替わりに台所に立たなければ夕飯の支度が完了しないカップルがいます。

もちろんそこの家庭は家事分担が近所一徹底している夫婦なのですが、洗濯物も妻が干せば、夫が畳みます。完全に折半なので、自分のパートだけを完了させテーブルに座って待っていますが、

家庭それぞれに暗黙のルールが出来上がっているので、お呼ばれした時に妻だけが忙しく食事の準備をしている。こういった状況に出くわしたことがありません。

フランスの組織で働いているかのような「これが私の仕事。それ以外は担当外」こういった事が家庭でもみられます。

3.率先して子育てを担当しない

子育ての面でも旦那と担当を共有しています。

フランスは共働きカップルがほとんどで子供も多い事も影響がありますが、

早い人では子供が生まれて3か月後くらいに職場復帰をします。

なので早い段階で母乳ではなくなるし、添い寝ではなく赤ちゃん用ベッドに1人で寝る訓練を始めます。

ママだけが子供のお世話をしていると、ママでなければミルクを飲んでくれなかったり、夜に寝れなかったりするので生まれた時からパパにも同じように子供のお世話をしてもらって慣らしていきます

なので赤ちゃんが夜泣きをすれば子供を見に行ったり、ミルクの準備をしたり、オムツを変えたりと夫婦交代で行います。

お出掛けする時も同じで、いつもママだけが子供のお世話をしているわけではありません。

夫婦2人の子なので父親も子供の面倒を見るのは当たり前の事であって、父親にも子育てに参加してもらえるように、率先してミルクやオムツを変えたり、お風呂に入れたり、寝かしつけを担当したり、ママ一人で子供の面倒を見ないと考えている人も多いです。

まとめ

旦那と同じ給料を稼いでいるのに、育児も家事も妻がすべて担当している共働き夫婦って多いのではないでしょうか?

私の実姉もそうですが、仕事・家事・子育て・学校行事・習い事…すべてを担当していて休みの日も平日用のお弁当や夕飯の作り置きに時間をかけているので、自分の時間なんかありません。

子育てや家事は女がするって認識が残っていたり、

冷凍食品に頼りすぎると愛情が足りないと言われたり、

子供の学校行事に参加したり、義理家族との付き合いだったりと、求められている事が多いのですが、

今回の記事を書いていて、日本のお母さん達は凄すぎるのではないか?

と改めて認識しました。

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