2019年12月5日、稀にみる大ストライキが行われているフランス。
フランスの街はどうなっているのか?
いつまで続くか分からないストライキのため
旅の予定をどうしようか?
悩んでいた人も多いんではないでしょうか?
海外旅行の日程に大ストライキが被ってしまったらどうなるのか?
本日2019年12月5日のフランスの様子を記録用に残しておきますので、旅を決行するか(できるか?)の判断材料にしていただきたいと思います。
- 【ストライキ最長記録】大ストライキは2019年12月5日(木)~2020年2月6日(木)まで?
- 大ストライキ中のフランス、街の様子は?
- パリの観光地、ストライキの影響は?
- ストライキ中の地下鉄・電車・TGVなど、運行状況はどんな感じ?
- 12月6日(金)のパリの交通公共機関、運行予報の詳細
- 12月9日(月)のパリの交通公共機関、運行予報の詳細
- 12月11日(水)のパリの交通公共機関の様子
- 12月12日(木)のパリの交通公共機関の様子
- 12月18日(水)のパリ交通公共機関の様子
- 12月19日(木)の交通公共機関の様子と【 一部の地域では電気が切られる… 】
- 12月20日(木)の交通情報【 温情措置が子供にだけ取られる 】
- 12月24日・25日の交通公共機関情報
- 2020年1月6日(月)の交通情報(動画あり)
- 2020年1月9日(木)、大規模なデモがあった時の交通情報
- 2020年1月10日(金)の道路交通情報
- ストライキ51日目… 2020年1月24日(金) ブラックデーと言われた日
- 2020年2月17 日(月)、ブラックデーにしたかった日
- バカンス中(クリスマス休暇中)もストライキは決行されるの?
- まとめ
【ストライキ最長記録】大ストライキは2019年12月5日(木)~2020年2月6日(木)まで?
2019年12月5日に始まった大ストライキの終わりは2020年2月6日予定?だと噂がありましたが、
現段階の情報では、最低でも2月6日(木)まではストライキが続く予定との情報もありますが、確実には決まってません。 (2020年1月11日追記)
とにかくまだまだ続くであろうストライキ。終わりの予定は気分次第の為「ストライキがいつまで続くか?」はわかりませんが、1995年の大ストライキよりも最長記録を更新中です。
2020・3・2追記
実はまだストライキの終了宣言はされていないけど、交通公共機関は1月末くらいから落ち着いてほぼ平常運行。
2020年1月24日(金)と2020年2月17 日(月)、大規模ストライキの日として「ブラックデー」として労働組合が交通公共機関ゼロを呼びかけるも、みな働き始めているので結局は多少の乱れだけでほぼ平常です。
長すぎるストライキに皆、疲労している感じで、やたらとグレービストと言われるデモ活動を生きがいにしている人や労働組合が元気なだけで、ストライキに参加している間は給料もでないし、ストライキの有効性も実証されなかったので、皆モチベがなくなり仕事場に戻り始めています。
※ただ、 コメディ・フランセーズ ・オペラ(パリ)のストライキが再び始まる。
コロナウィルスの影響で強制的にデモが中止になる
2020・3・30追記
公共交通機関は平常運行を取り戻していたものの、オフィシャル的にはデモは終了していませんでした。
一度目のマクロン大統領のテレビ演説で不要不急の外出を避けるようにと国民に向けて注意をしました。100人以上の集まる集会や場所の閉鎖が進められましたが、デモは例外と言っていたため、コロナウィルスの感染が拡大していく中、いつものように土曜日に決行されたデモ。
▼2020年3月14日。 コロナウィルスの感染が拡大が深刻になっているのに、それでも決行されたデモ。 暴れたり、火をつけたり、唾を飛ばしながら罵ったりと、結構な騒動でした。
しかしその直後、政府は発言を撤回し、デモを含めたすべての活動の禁止を決めました。
こんな流れで2019年12から続いた大ストライキ&デモは、コロナウィルスの影響でデモ活動が禁止され強制的に終了しました。もしコロナウィルスが落ち着けばぶり返すかもしれませんが、ひとまずはこんな感じの終結を迎えてます。
▼ストライキについて、フランス・ストライキのエトセトラはこちらもチェック下さい。
大ストライキ中のフランス、街の様子は?
年金改革に反対するための大規模なデモ。
2019年12月5日(木)午後に集まった抗議者の数、 フランス内務省の発表によると、
フランス全体で 806,000人 。パリは65,000人が抗議活動に参加したと言ってます。
一方のCGT( フランス労働総同盟 )の発表では、
フランス全体では 1,500,000人 。パリでは250,000人の抗議者がいたと主張しています。
どちらの数字が信憑性があるのか?
▼抗議が始まってから4時間くらい行列が続いていたところを見ると、多分250,000の抗議者がパリにいたんだと思います。
とにかく、とてつもない数の人が参加した今回のストライキ。
稀に見る大ストライキ中のフランスの様子をご覧ください。
ストライキ中に行ってはいけない場所【レピュブリック広場】
煙が上がったり、放火されたり、トラックがひっくり返されたり…
パリだけでも500件の損害が確認されました。
抗議者の中には暴力的な人や破壊を楽しむだけの人( casseurs )も紛れているので、6000人の機動隊も動員です。
ストライキ中に行ってはいけない場所【ナシオン広場】
機動隊と抗議者の衝突が激しいナシオン広場(Place de la Nation)
ここもレピュブリック広場同様カオスな場所ですが、激しさが増した場所です。
催涙ガスも投げ込まれているような所なので、こういった場所には近づきません。
▼北駅→レピュブリック広場→ナシオン広場と移動する人々の中には、約1000人の casseurs (破壊する人たち)が紛れ込んでいると予測されてましたが、
本当に最終地点ナシオン広場に続々と、そういった人がなだれ込み危険な状態になりました。
地下鉄モンパルナス駅が封鎖した
この日は予定通り、地下鉄の11路線が運行しませんでした。
なので地下鉄の駅にアクセスができません。
なので私がよく使う地下鉄のモンパルナス駅は封鎖。
▼下は本日のモンパルナス駅(長距離・近距離のTGVや電車が始発する大きな駅)の様子
長距離の列車が午前に4便、あとは午後に数便だけ。
ストライキ中の電車はカオス、乗ったら危険です。
以外にも初日の12月5日の電車は全体的にガラガラだったようですが、
2019年12月8日(日)ストライキが始まった初めの週末の様子はこうでした…
並ぶ様子もなく我先に状態。
日曜日でこんな感じなので、12月9日月曜日は極力電車に乗らないように呼びかけられてますよ。
ストライキ中のバスやレンタルキックボードの状態は?
地下鉄ないからバスに乗るしかないといっても、バスも1/3しか運行していなかったり、もしくは運休していたので乗り継ぎは難しかったはずです。
そして上の動画では12月5日のバスの状況やレンタル電動キックボードの状態が分かりやすく説明されていました。
レンタルの電動キックボードを探しているけれど、点検中で利用できなかったり、バーコード部分が落書きされ使用不可能な状態など、ことごとく使えないことがわかります。
通常地下鉄を利用すれば35分くらいで行ける距離が、悪戦苦闘しながらも1時間31分かかっています。
ストライキ初日のエールフランス
12月5日のフライト状況。
フランス民間航空局 (DGAC) が各航空会社に向けた要請によると、20パーセントのフライトをキャンセルするように求められたとの事。
エールフランスでは、
- 30%の国内線のキャンセル
- 10%の中距離便のキャンセル
がありました。
長距離は今回のストライキに影響がなかったようですが、
同じ国際線でも近距離の国際線(ドイツ、オーストリア、アルメニア、アゼルバイジャン、ベルギー、ブルガリア、クロアチア、デンマーク、スペイン、フィンランド、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、イタリア、ノルウェー、オランダ、ポーランド、ポルトガル、チェコ共和国、英国、ルーマニア、ロシア、セルビア、スロベニア、スウェーデン、スイス、トルコ、ウクライナ行きなどが対象)に影響が出たそうです。
大ストライキ中のリヨンの様子
フランス第二の都市リヨンもめっちゃ怖い。
トゥールーズはどうなのか?
トゥールーズでは100,000人の抗議参加者が、6㎞の長い行列をつくって行進。
マルセイユはどうだったか?
以外とマルセイユが穏やか。
l’UD CGT 13によると、マルセイユでは150,000人の抗議者が参加したようです。
大ストライキ中のところどころで大きなデモがある
(追記2020年1月10日)
2019年12月5日~、ずっとストライキは継続中ですが
このストライキ期間中に、いくつかの大規模なデモが行われました。
なのでストライキ+デモです。
昨日の2019年1月9日も前々から大きなデモが計画されていたんですが。
こういう日も混乱が続いている場所に行ってはいけません。
▼警察に乱暴に連行される看護婦さん。助けにいった人がボコボコにされる。
▼予定されているデモやストライキや集会の日時場所が分かるサイト。
弁護士などの高給取りもストライキに参加
今回のストライキの特徴は、低所得の人から高所得の人まで参加していたこと。
弁護士など司法に関わる人たちも大勢ストライキに参加しました。
- アンチ・マクロン
- 法務大臣の辞職
- 年金改革
などなど抗議内容は様々です。
パリの観光地、ストライキの影響は?
ギャラリー・ラファイエットやプランタンなどストライキ初日(12月5日)は営業していたようですが、
働いている人からの情報だと、めちゃくちゃお客さんは少なかったとの事。
そしてルーブル美術館、オルセー美術館、エッフェル塔などの人気観光地…
ストライキ当日は閉鎖されてしまうのか?
こういった決定はギリギリまでわかりませんでした。
ルーブル美術館 ストライキの影響
12月5日の当日にルーブル美術館は開館を決定。
レオナルドダヴィンチ展もアクセス可能とのお知らせが。
ただ一部の展示室は閉鎖です。
ルーブル美術館の入り口デモ隊に封鎖される(2020・1・17)
突然何の前触れもなく、ルーブル美術館の入り口すべて(5つ)がデモ隊により封鎖されました。
▼詳しくは【デモ隊がルーブル美術館の入り口5つをすべて封鎖。観光客激怒】へ
オルセー美術館 ストライキの影響
オルセー美術館、12月5日は閉館。
こちらの情報もギリギリまでわかりませんでした。
ちなみに今の段階でも明日12月6日の予定はわかってません。
▼真下のツイートは12月5日18時のもの
エッフェル塔 ストライキの影響
エッフェル塔も閉鎖、当日の朝9時にツイート。
ギリギリでないとわかりませんね。
パリ国立オペラのストライキ
パリ国立オペラのダンサー・聖歌隊・ミュージシャン・技術スタッフもストライキをしています。
12月5日にストライキが始まって早1か月半。(2020・1・19)
この期間に67公演がキャンセルされました。(オペラ・ガルニエ とバスティーユの両方合わせ た数)
▼オペラ・ガルニエのダンサーのストライキ
現状ダンサーの定年退職年齢は42歳。
優雅なので拍手が起こる。
ストライキ中の地下鉄・電車・TGVなど、運行状況はどんな感じ?
期限のないストライキと言われている大ストライキ。
翌日(12月6日)も大混乱です。
翌日どころか少なくとも12月9日(月)までは大混乱が続きますよ。
それ以降どうなるのか…
無期限なストライキなだけに未定です。
12月6日(金)のパリの交通公共機関、運行予報の詳細
12月9日(月)のパリの交通公共機関、運行予報の詳細
余裕で続くストライキ。
ストライキ初日と比べると、10分の1の運行から5分の1の運行になりそう。
12月11日(水)のパリの交通公共機関の様子
めちゃくちゃ怖くて乗れる気がしない。
ここにスーツケース持って移動してたら100%殴られそう。
12月12日(木)のパリの交通公共機関の様子
1番線と14番線の地下鉄に集中して人が殺到するので、地下鉄駅構内は人の山だかり。
▼下は1番・14番線がとおるシャトレ駅(Châtelet )
人が渋滞して進んでいない様子。
以後こんな感じの運行状況が続く。
▼バスに乗りたくても乗れない(シャトレ駅近辺)
12月18日(水)のパリ交通公共機関の様子
地下鉄の1・14番線にプラスして、5・8番線も稼働する。
バスも5割近く運行するようになる
▼バスの後ろにしがみつく人が現れる
12月19日(木)の交通公共機関の様子と【 一部の地域では電気が切られる… 】
1日前の18日よりも運行状況が少し回復する。
地下鉄の1・14・5・8番線に次いで2・6番線も稼働する。
バスも6割近く運行するようになる
以後こんな感じが続く。
▼パリ市内の交通情報
▼中・長距離列車、パリ郊外・地方など
▼一部の地域では【絶対に容認できない事が起こる。電気が切られる】
パン屋さんやジャーナリストのストライキと断電を同列に扱うCGTの浅はかさ。
12月20日(木)の交通情報【 温情措置が子供にだけ取られる 】
ストライキ中の温情措置が子供にだけ取られる。
クリスマス直前の日曜日の移動。パリ⇔地方、14本の列車が追加され5000席以上を確保される。
詳しくは下の【クリスマスバカンス時の列車運行状況(中長距離列車)へ】
12月24日・25日の交通公共機関情報
クリスマスイブとクリスマス当日の交通状況は醜い。
▼下は25日(水)のパリの交通情報
▼12月25日【Intercités】 TGVが通っていない地方の中長距離列車が機能しなくなる
▼マクロンさん、卵を投げつけられる
2020年1月6日(月)の交通情報(動画あり)
クリスマスバカンス後の月曜日、ストライキ33日目。
学校や仕事を始めの人も多いと思います。
ストライキも2020年まで持ち越され、まだまだ終わりが見えない様子。
パリの地下鉄全線が運行しましたが、平常運行しているのは相変わらず1・14番線だけ。
封鎖されている地下鉄線はなくなっても、地下鉄・RERはカオス的な状況が続いてますよ。
▼下はサン ラザール駅のカオス
▼パリ市内の交通情報
▼だいぶ回復したかのように見える、中・長距離列車、パリ郊外線などの交通情報
2020年1月9日(木)、大規模なデモがあった時の交通情報
大きなデモが予定されていた1月9日。
イルドフランスの交通に大きな乱れが予想され、
乗客の安全の為に、乗車予定を見合わすか、その他の移動手段を利用するように呼びかけられましたよ。
2020年1月10日(金)の道路交通情報
交通公共機関の利用を避けて通勤している人が多い為、通常よりも国道・首都高・高速道路が大渋滞。
交通事故が多発しています。
ストライキ51日目… 2020年1月24日(金) ブラックデーと言われた日
このまま交通機関の運行がスムーズになるかと思ったストライキ51日目。
大規模なデモがあった時の交通情報、事前の知らせでは地下鉄・電車・バスなどの交通公共機関がゼロになるかもと言われた日でした。
しかし当日、交通機関に乱れはあったもののゼロにはなりませんでした。
この日以降、ストライキは続いているものの交通公共機関の運行状況は落ち着く。
2020年2月17 日(月)、ブラックデーにしたかった日
真上で紹介した、ストライキ51日目… 2020年1月24日(金) ブラックデーと言われた日のように、
この日も大規模なストライキの呼びかけをしていた各労働組合。
交通公共機関ゼロにするぞと意気込んでいるのは労働組合だけで、
RATP・SNCFで働いている人は疲れてきた感じ。
ストライキは終了宣言がなされていないけれども、ストライキ中のフランス。
ただこれ以上ストライキに参加しても給料も出ないし、モチベーションもなくなり、フランスの交通機関はほぼ正常。
バカンス中(クリスマス休暇中)もストライキは決行されるの?
Grève → ストライキを決行する労働組合
Trêve → ストライキを休戦する労働組合
12月12日時点の情報では何とも微妙なレポンスですが、現在の情報ではクリスマスバカンスもストライキは続行する模様。
特にCGT・SUD RAILのストライキが大きく影響しますよ。
1995年の大ストライキは12月21日に終わっているのでそこにかけるしかない。
と動画の中では言われてましたが…
まだまだストライキは続きます。
次回の大ストライキは2019年1月9日(木)
▼政府からもバカンス中のストライキをちょっと控えてもらう(最低限の運行を保証できる)ように各労働組合に交渉中だけど、聞き入れてもらえない様子。(2019年12月14日付け)
クリスマスバカンス時の列車運行状況(中長距離列車)
▼【ストライキ中の温情】バカンス最初の日曜日(2019年12月22日)、子供一人旅を対象にしたTGVが14本追加(5000席以上が用意)されましたよ。
既に予約していたけどストライキの影響で乗車予定のTGVがキャンセルされてしまった家族の為の解決策。クリスマス帰省をTGVを使って予定していた子供が優先です。
行先は
- パリ⇔リヨン
- パリ⇔マルセイユ
- パリ⇔ボルドー
- パリ⇔ナント
- パリ⇔レンヌ
- パリ⇔リール
- パリ⇔ストラスブール
帰りは12月29日(日)です。
▼ 2019年12月26日までの出発は前日まで予約可能。12月26日までの列車の運行状況はサイトで確認できますよ。( https://www.oui.sncf/ )
Trains ouverts à la réservation ⇒予約可能、運行する
Trains affichés complets ⇒運行は未確定、すでに予約している人にはsmsまたはemailで情報が送られる
Trains affichés supprimés ⇒予約不可、キャンセル
▼フランス ストライキ最新情報の調べ方。ストライキ日程・国鉄・TGV・地下鉄など
▼2019年12月5日、フランスの大型ストライキの初日でした。
▼現地の情報
まとめ
- 初日は皆警戒していたので意外と空いていて混乱がなかった。
- ストライキ初日の週明けの月曜日は地獄。通勤に4時間かかる(普段は1時間くらい)
- ストライキ中の地下鉄が無料だった日が1日あった。
- 人が殺到して危険なので地下鉄には乗らないようにと言われている。
- 電動レンタル自転車はあてにならない。(故障中もしくは壊されているものが目立つ)
- ストライキでも運行すると予定していたのにキャンセルが相次ぐ。
- フランス人は並ぶ事を知らないので我先にと電車に乗るので危険。
- バスも微妙。日にちによって運行したりしなかったり。
- TGVの近隣国行き(国際線)は早い段階でキャンセルの連絡が来てた。
- 1995年の大ストライキ時よりも酷い
- ストライキの最長記録を更新、最低でも2020年2月6日まで続く予定
- すべてのnavigoホルダーに12月分のnavigo代「75.20ユーロ」払い戻し可能
▼これもストライキの影響。 navigoの払い戻し詐欺サイトが流行っている話