画像:Angelo Esslinger,Pixabay
予防接種に対する考え方は人ぞれぞれで、
ノーワクチン派の人がいる事も理解しています。
しかし、予防接種を受けていない人が大人になってウィルスに感染してしまい重篤化する…
こういった例が元義理兄に起こってしまい、恐怖を感じた今日。
予防接種を正しく受ける必要性を感じました。
今回は「予防接種、受けないとどうなる?」「フランスでの予防接種 」 などについてを紹介したいと思います。
フランスで麻疹が流行、感染者は2か月半で350人
現在、フランスで流行っている麻疹。
2019年1月1日から3月13日まで、フランス国内で報告された麻疹の感染者は350人。
(2018年の同時期は、さらに多い966人が麻疹に感染しました)
感染者の90%は予防接種を受けていない、もしくは予防接種を受けていたが抗体が無い事がわかっています。
[#Rougeole] Point de situation au 13/03 https://t.co/A5QCO1wRWV
— SantépubliqueFrance (@santeprevention) 2019年3月13日
– 350 cas de rougeole ont été déclarés depuis le 1er janvier 2019
– 90% des cas sont survenus chez des sujets non ou mal vaccinés
➡️ La #vaccination est LA mesure de prévention indispensable contre la rougeole pic.twitter.com/MaGnodQrhx
非常に感染力の強い麻疹。
1人の感染者が麻疹の抗体を持っていないグループにいたとすると、最大で20人が感染すると言われています。
子供よりも大人がかかると重症化しやすく、最悪死んでしまう事もあります。
予防接種、受けていないとどうなるの?
麻疹はインフルエンザよりも強力な感染力をもっており、 手洗い・うがいを万全にしていても、防ぐことがむずかしいウィルスです。
抗体の無い人が麻疹ウィルスに接触すると100%感染します。
およそ30%の感染者が入院、10%が重症化するといわれる麻疹。
実際にフランス(2019年1月1日~3月13日)では350人の麻疹感染者の内、
100人が入院(そのうち5人が集中治療中)、そのうち27人は深刻な合併症(肺炎)を引き起こし、1人が死亡しています。
体格の良い義理父の例だと、あまりの高熱で動く事が出来ず2週間寝込んでしまったと言っていたので、入院するほどではなかったにしろ、相当つらい症状だったと想像できます。
予防接種を受けていない、子供からうつる可能性も
予防接種を受けていない。
今まで、何の問題もなく大人になってきたけれど、
自身に子供が出来て、子供から水疱瘡をもらってしまったという人がいます。
子供が幼稚園に入園して集団感染した、
学校で流行っていて、もれなくもらってきた。
幼少期に水疱瘡にかかると跡も残らず、ウィルスに対する自然免疫が一生付くので安心ですが、
子供のお世話をする親がウィルスの抗体がない場合…
親は大変な事になります。
子供の場合、体に水ぶくれが出来て痒くなるくらいで熱はあったり無かったり。
案外ケロっとしている場合が多いですよね。
しかし、大人が感染するとこうはいきません。
肺炎・脳炎などの合併症のリスクや様々な症状がおこり、重症化するケースもあります。
稀なケースかもしれませんが、
子供からうつった水疱瘡で合併症が起こり病院に入院。
入院した病院でさらに麻疹に感染し、義理兄が昏睡状態になっていました。
内臓機能が著しく低下しているので、もし助かったとしても重い後遺症を残すと告げられています。
予防接種を受けていないと、ウィルスに感染しやすく大人になるほどリスクが高くなります。
予防接種を受けていても抗体が無くなることも
予防接種を受けていても、決められた摂取回数が守られていなかったり、時とともに抗体が薄れてなくなっている場合もあります。
予防接種にはウィルスに対する抗体が完璧に出来るように、決められた回数が指定されています。
最後に受けたのがいつなのか?
何回受けているのか?
現在、推奨・必須になっている予防接種と比較してみる方がよさそうです。
特に子供が欲しいい方、妊娠中の予防接種は受けられません。
妊娠中のウィルス感染は生まれてくる赤ちゃんに様々なリスクを与えてしまいます。
血液検査で抗体があるか確認し、もしなければ妊娠前に予防接種を受けましょう。
(妊娠は予防接種後から1年後が望ましいとされています。 )
フランスの予防接種
2018年1月1日より、11種の予防接種( 百日咳・インフルエンザB型菌ワクチン(ヒブ)・B型肝炎・肺炎球菌感染症・ C群髄膜炎菌・麻疹・風疹・おたふくかぜ・ポリオ・ジフテリア・破傷風 )が義務になりました。
これは、生後2か月・4か月・5か月・11か月・12か月・16-18か月に受ける予防接種が対象です。
教育施設では、予防接種の提示が義務化
フランスでは幼稚園・小学校の入学手続の際に予防接種歴の提示(カルネ・ド・サンテの予防接種歴のコピーでも可)が求められます。
クレッシュ・ギャルドリ―など入園前の子供を受け入れる施設や、子供のアクティビティを企画している団体など、こちらも施設長の判断によりますが、予防接種歴の提示や記入が必要な場合もありますし、「BCG」の接種を追加でチェックする場合もあります。
フランスの予防接種カレンダー2019
Le calendrier vaccinal 2019 est sorti. N’oubliez pas que désormais 11 vaccins sont obligatoires pour tous les nourrissons nés après le 1er janvier 2018.#Vaccin@MinSoliSante @santeprevention pic.twitter.com/dcJuxmRGrG
— SPLyon – Internes santé publique de Lyon/StÉtienne (@SP_Lyon) 2019年3月12日
1か月 | BCG |
2か月 | ワクチン5種混合(ポリオ・ジフテリア・破傷風 ・百日咳・ヒブ ) B型肝炎、 肺炎球菌感染症 |
4か月 | ワクチン5種混合(ポリオ・ジフテリア・破傷風 ・百日咳・ヒブ ) B型肝炎、 肺炎球菌感染症 |
5か月 | C群髄膜炎菌 |
11か月 | ワクチン5種混合(ポリオ・ジフテリア・破傷風 ・百日咳・ヒブ ) B型肝炎、 肺炎球菌感染症 |
12か月 | C群髄膜炎菌、ワクチン3種混合( 麻疹・風疹・おたふくかぜ ) |
16-18か月 | ワクチン3種混合( 麻疹・風疹・おたふくかぜ ) |
6歳 | ポリオ・ジフテリア・破傷風・百日咳 |
11-13歳 | ポリオ・ジフテリア・破傷風・百日咳 、 ヒトパピローマウイルス |
11-14歳 | ヒトパピローマウイルス |
25歳 | ポリオ・ジフテリア・破傷風・百日咳 |
45歳 | ポリオ・ジフテリア・破傷風 |
65歳以上(10年毎) | ポリオ・ジフテリア・破傷風、 水痘・帯状疱疹ウイルス |
予防接種を受ける年齢、赤文字の所は義務
もし現地校に子供を入れたい場合など、予防接種歴のフランス語書簡が必要な場合があります。日本の母子手帳をもとに在仏日本大使館で作成可能です。
そしてフランスに限らず、海外で生活をされている方・旅行を計画している方など。
海外は色んな国の方が住んでいらっしゃいますし、日本では推奨されていない予防接種が含まれている場合もあります。
渡航予定の国で推奨されている予防接種をチェックして事前に受けると安心です。
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