海外旅行に行くときの一番の不安、それは…
「言葉が通じるか?」
ではないでしょうか?
英語圏ならなんとかなるけど、
フランス語はまったくわからない…
フランスに旅行に行ったとき、現地で英語は通じるのだろうか?
と心配になりますよね。
「フランス人はフランス語が世界一綺麗な言語だと思っている。」
「フランス語は哲学、フランス語に誇りを持っている。」
「フランス人はあまり英語を話さない。」
こんな話を聞いた事がある人も多いと思います。
今回は、「フランスって英語は通じるの?フランス人の英語力はいかほどなのでしょうか? 」
フランス人の外国語レベルを数字で表していた面白いサイトがあったので、こちらでも紹介したいと思います。
フランスでは英語が通じるか?
フランスでは英語が通じるのでしょうか?
フランスではどれくらいの人が外国語を話すのでしょうか?
ちょっと見てみましょう。
フランス語しか話せない人は「1/3」
digischool.fr(2017年調べ)によると、
フランス総人口「2/3」の人 | 外国語を流暢に話すことができません。 |
>>外国語を流暢に話せない人の半数 (フランス総人口の「1/3」の人) >> 外国語を流暢に話せない人の半数 (フランス総人口の「1/3」の人) | 基礎から中級・上級程度で話す事が出来る。 外国語を全く話すことができない。 |
フランス総人口「1/3」の人 | 自身のキャリアの為に外国語が役立つと信じている。 |
※この数字には子供・老人を含めた全世代の人たちの割合なので、学生や働き盛りの世代にしぼれば英語を話せる人の割合は増えます。
個人的な意見では、外国人の人が道を尋ねてきたり、受付の場所を聞きに来たり、トイレの場所を尋ねたり、そういった簡単な受け答えは英語で返してくれる人は多いですが、フランス調のアクセントはついてきます。
パリならば仕事で英語を使っている人も多いので流暢に話せる人も沢山いるんですが、日本人のように苦手意識を持っている人…実は多いんです。
意外ですよね。
ただその場合でも、英語で聞かれれば言っている事は理解できるし
問いかけには一瞬「ウっ」と戸惑うものの、記憶を呼び起こしながら返事している人が一番多いかなと思います。
過去にお立ち寄った店で、お客さんが英語で質問していて
「英語話せない!」
と言い返していた携帯ショップのお兄さん。
私が過去にパリで遭遇した例はこの1件だけです。
「ワンハンドレッド、トゥエンティワン、ユーロ、よね?プリーズ」
こんな感じで英語圏のお客さんに確認しながら接客するアウトレット勤務のお姉さんも見ましたが、
大体の所、お店でサービスしている人であれば、話せなくても話せないなりに何とか英語で答えてくれます。
フランス語は英語と似ている単語が多いので、初級程度でも知っている英語の単語数が多いし、文法もフランス文法よりは簡単なので、英語が苦手だ…と思いながらも基礎的な会話を出来る人は多いです。
しかしながら初級レベルは日本の初級レベルよりもちょっと高いくらいで考えていていいのかなとも感じます。
▼パリジャンが英語の発音にトライする動画を見ると、緊張が少し溶けてくる。
フランス総人口の20%は英語を流暢に話す
さらに、digischool.frによると、
フランス総人口の「1/5」は、英語を流暢に話す事が出来る。
なんだそうです。
国民の1/5が英語を流暢に話す事ができるなんて、すごいなと思うのは私だけでしょうか?
上の表で見てみると、人口の約半数以上の人は何かしらの外国語を話す事ができるようです。
フランスの求人を見て気づく事は、
採用条件に英語を流暢に話せる人。
としっかり記載されている場合が多い事です。
フランスでは、自身のキャリアの為に英語を勉強する人が多いと感じます。
例えインターナショナルな会社でもなく、
情報処理やサイト制作者などの専門職の場合でも、
英語が必須条件に加えられている事が多いです。
なので、ちょっとでも英語が話せれば
「英語話せます!」
「私、英語話せます!!」
と堂々とアピールします。
たとえ英語のレベルが初級だとしても
「ちょこっとだけ話せます。」
とは言いません。
例えちょこっとしか話せなくても、「話せます!」と堂々とアピールするんです。
私は英語で対応できます!
と自信満々に言っていた看護婦さんは、注射を打つ前に
「オッケー、アイ ゴー!」
と言っていただけだし、
保育園の先生も
「トゥデイ、ヒー エイト キャロット」
だけで終わっていました。
自称の人も多い気がしますが、この程度でもフランスでは英語が話せるうちに入るので、我々日本人も胸を張って英語を話せます!と言えるような気がします。
フランス旅行で英語は通じるか?
フランスを訪れる時、言葉で困る事はないのか?
こんな時にはどうしたらいいの?
どんなところが英語で通じるのか?
出かける前におさらいしておきましょう。
パリでは英語が通じるか?
世界中から多くの観光客が集まるパリ。
フランスで話されている言語は400言語と言われています。
そんな国際色豊かなパリ、もちろん英語が通じます。
英語対応、必須
空港
ホテル
TGV(高速鉄道)
観光案内所
英語対応、ほぼ必須
パリの観光地や有名建造物
主要駅の窓口
有名・観光地付近のレストラン
高級ブランド
デパート
お土産ものやさん
両替所
英語、日本語で対応してくれる場所
オペラ界隈のレストラン
オペラにあるいくつかの銀行
緊急時の病院「アメリカン・オピタル」
ギャラリー・ラファイエット、
プランタンなどの超有デパートなど。
観光客が立ち寄るほぼすべての場所で英語は通じます。
基本、旅行業界で働く人たちは、もちろん英語ができる前提で雇われているので、英語が通じないという事はまずありません。
そして、日本人観光客の多いところや日本人街(オペラ)は、日本語を話すスタッフの 方も多いので安心ですよね。
有名レストランや観光地付近のレストランは、フランス語・英語のメニュー両方が入口にはられているところも多いので、分かり易いかと思います。
その他にもパリらしい可愛い雑貨店や洗練されたレストラン。
有名パン屋さんやチョコレートショップ、ケーキ屋さん。
スペクタクル・ショーやバーなどでも、
英語が通じるところは多いです。
南フランスで英語は通じるか?
南フランスに限らず、パリから離れると英語が通じる確立がぐっとさがってきます。
パリと同じように英語対応がほぼ必須の所で働く人たちは英語が通じますが、全体的にフランス語オンリーが根強い感じがします。
しかし南フランスの方たちは、パリに比べると優しい人が多く親切に教えてくれる方も多いので、英語が通じなくても冷たくされることはあまりありません。
英語で対応してくれる可能性がグッと下がる場所
英語で対応してくれる確立がぐっと下がるのは、
バスやタクシーの運転手さん。
お店の前に立っている警備の方。
スーパーのレジの人など。
ご近所の顧客がほとんどの商店の方やマルシェなど。
ただ、英語で聞いている事は通じる場合も多いし、「ボンジュール、ムッシュー」
「ボンジュール、マダム」 とあいさつだけでもフランス語ではいれば、気分よく教えてくれることもあります。
フランス観光で必要なフランス語
例えば、パンを買うだけのやり取りなら、
「個数」 + 「 欲しい物の名前」 + 「シィル・ブ・プレー(お願いします)」
これだけでフランス語が成立するので、勢いよく頼んでみてもいいかもしれません。
もし、欲しいものの名前が思いつかなければ「 サ! ( ça! )」「これ!」の一言だけでも乗り切れます。
初めてフランスを旅した時、「サ!」+「 シィル・ブ・プレ 」で乗り切った記憶があるので、いざとなった時に使ってみましょう。
「ボンジュール (こんにちは)」
「 サ! ( これ! )」
「シィル・ブ・プレ(お願いします)」
「メルシー (ありがとう)」
「ラディッション(お会計)+ シィル・ブ・プレ(お願いします) 」
「メルシー (ありがとう)」
「オーバー(さようなら)」
流れ的にこんな感じで、大体のところを巡れてしまいます。
▼フランスのパン屋さんで必ず使うフランス語
フランスの英語教育はどうなってるの?
日本では2020年から、小学校3年の英語教育がスタートしますが、
さて、フランスの英語教育はどうなっているのでしょうか?
英語教育は小学1年生から
フランスでは、日本の小学校一年生にあたるCPから英語の授業がはじまります。
英語の教え方は、担任の先生の指導によって大きく変わるし、教科書もないので、一様にこの学年でこんなの習いますとは言いきれません。
ただ英語教育と言っても、
子供の学校の場合、
英語の歌が主流です。
簡単な英語の歌をみんなで歌ってCP(小学1年生)は終わります。
そしてCE1(小学校2年生)で少しの簡単な英単語を習いますが
まだまだ英語の歌が主流です。
そしてようやくCE2(小学校3年生)になって、
My name is ○○と自己紹介を習ってきました。
お勉強というよりも英語と触れ合うと言った方がしっくりくるかもしれません。
非常にゆっくりなペースで進んでいます。
ですが学校によっては、イギリスなど他の国の学校と交流を持っているところもあるので、
交流会などを通じて、少しづつ外国語に触れあう機会を増やしていける場面が多いと感じます。
第2外国語を中学生で選択する
フランスでは、中学生になるとどの外国語を習うのか?
どの言語を選ぶかは、自分で選択する事が出来ます。
これも通っている学校によって異なる事も多いのですが、
一般的に第1外国語(LV1)は、英語・ドイツ語の内から1つ選ぶ場合がほとんどでした。
しかし現在では小学校1年生から継続して続けている英語を選択する生徒がほとんどで、
95%の学生は英語をそのまま続けて勉強しています。
続いて中学在学中の5e(日本の中学1年生) に、第2外国語(ドイツ語、スペイン語、イタリア語など)を選ぶことができます。
もし、第1外国語を英語を選ばなかった場合、
第2外国語は必然的に英語を選ばなければいけません。
ちなみに第1外国語(LV1) で非常によい成績を収めることをできるのは、全体の14%。
他の40%近くは「基礎レベル」 となっています。
フランス若者の外国語学力
digischool.fr によると、25歳以下のフランス人の9割は、何かしらの外国語が話す事が出来るとされています。
外国語に対する恐怖感もなく軽々と国境を渡れる世代です。
ドイツの英語、イタリアの英語と比べてみる
TOEFLのスコア、フランス・ドイツ・イタリア・日本・中国と比べてみました。
ドイツのスコアが高いですね!
ドイツ人の人とても流暢に英語話せるなー
とは感じていましたが、フランスを圧倒しています。
フランスはイタリアよりもスコアが低く、88点/120点満点ですが、それよりも日本のTOEFLのスコアが群を抜いて低いのが気になります。
国名 | 読む | 聞く | 話す | 書く | 合計 |
日本 | 18 | 18 | 17 | 18 | 71 |
中国 | 21 | 19 | 19 | 20 | 77 |
フランス | 22 | 23 | 22 | 21 | 88 |
ドイツ | 23 | 25 | 25 | 24 | 98 |
イタリア | 24 | 23 | 22 | 22 | 91 |
(ets.orgより)
まとめ
フランスも日本同様、外国語教育のプログラムを変更したばかり。
フランスの若い世代は英語話せる人も多いので、フランスで道に迷った時などは若者に聞いてみるのもいいかもしれません。