未成年者の海外旅行(親の同伴無し)、渡航同意書が必要です。

未成年者の海外旅行(親の同伴無し)、渡航同意書が必要です。法律関係・規則
未成年者の海外旅行(親の同伴無し)、渡航同意書が必要です。

あと7週間ほどで夏休み。

夏のバカンスを利用して旅行する人が年々増えているフランスでは、文化も習慣も全く違う、遠い国に行く傾向が高まってきているのだそう。


フランスに在住している方も日本に里帰りしたり、どこか違う国にバカンスに出かける予定を立てている人も多いはずです。

特に、

  • 未成年者だけの海外旅行(親が同伴しない)
  • 未成年者と一緒に片親だけが同伴する海外旅行

を予定している方へ。


空港のチェックインカウンターで必ず提示しなければいけない書類があるので注意してください。

この書類は義務なので、忘れてしまった場合は最悪フランスから出国する事ができず、大事な旅行の計画が無くなっていしまう可能性が大。

今回は「未成年者の海外旅行(親の同伴無し)、渡航同意書が必要」をお伝えします。

私の経験も含めて書いてますので、ぜひぜひ参考にご覧ください。

未成年者の海外旅行に必要な物

2017年1月から正式に必要になった、フランスを出国する時に求められる書類。

Autorisation de sortie du territoire (AST)

未成年者の渡航同意書の事を指しているのですが、

  • 未成年者だけの海外旅行(親が同伴しない)
  • 未成年者と一緒に片親だけが同伴する海外旅行

こういった旅の予定をしている子供の親権者が書類を準備する必要があります。

対象となる子供は?

未成年者の定義は国によって様々ですが、

フランスの場合、渡航同意書が必要な子供の年齢は18歳未満です。

対象となる子供は、

  • フランス在住のフランス人の子
  • フランス在住の外国人の子


フランスに在住する未成年の子、全てが対象となります。

フランス人であっても日本人であっても、フランスに在住している未成年者(18歳未満)が、親の同伴なく海外へ出国する場合は、渡航同意書を求められます。

片親が渡航に同伴する場合は?

例えば駐在員のご家族、お母さんと子供だけの一時帰国の場合でも、空港カウンターで書類を求める場合があるので、注意してください。

必ず渡航同意書を求められる例は、

  • フランス人×外国人カップル(パスポートの国籍が違う)のお子さんが片親だけと出国
  • 同伴者とお子さんの苗字が違う
  • 明らかに親権者ではない(祖父・祖母)


少しでも海外への連れ去り疑惑があれば、誘拐防止の為にもう片方の親権者の了解があるか確認をとります。

お子さんの苗字と同伴者の苗字が違う、子供と親のパスポートの国籍が違う、親権者ではない人が同行者、この場合は特に(ほぼ)、もう片親(もしくは両方)の親権者のサイン入り渡航同意書を求められる。

出国に必要な書類は?

  • 有効なパスポート(必要によってはビザ)、渡航先によっては身分証明書でも可
  • サイン入りの渡航同意書( Autorisation de sortie du territoire )
  • 同意書にサインした親権者の有効な身分証明書のコピー(Carte Identité)


出国に必要な書類は、パスポート(もしくは身分証明書)、渡航同意書(親権者のサイン入り)、サインした人の有効な身分証明書のコピー、の3点です。

ちなみに「Livre de Famille」 は身分証として受付ていません。 有効なCarte identitéのコピーが必要になります。


渡航同意書は正式なフォーマットがあるので、下のリンクから利用ください。(フランス語)

15646-01 – Autorisation de sortie de territoire - Service-Public.fr
Le site officiel de l’administration française - Service Public

空港のチェックインカウンターで体験したこと

これからは私が体験した事、

2017年の6月と2018年の6月に、母と未成年の子供のみでフランスを出国した時の空港での出来事をまとめてみたいと思います。

ちなみにパスポートの詳細は、

母(日本人)→日本のパスポート、苗字(仮名:鈴木)
子供(フランス人)→フランスのパスポート、苗字(仮名:Macron)



一応実母なんですが、苗字も国籍も思いっきり違います。

パスポートだけで判断すると、ほぼ他人です。

大韓航空のチェックインカウンター(2017年)

【2017年】大韓航空のカウンター
  • すぐに呼び止められる(何も知らなかったのでビックリする)
  • 母親(私)と子供の苗字が違うので渡航同意書を早速求められる
  • 父親もその場にいたが、必ず書面で必要書類を提出するように言われる。
  • 何の準備もしてなかったのでゴネる
  • フランスの滞在許可書( Carte Identité )に記載されている私の苗字が子供の苗字と一致するので、これで証明できないのか?ダメもとで聞いてみる
  • 参照する箇所はパスポートに記載されている苗字だからと断られ、残念ながら今回は父親の同意書が必要と言われる。
  • その場で「渡航同意書の正式書式」をうけとる。
  • 身分証のコピーの為、一旦チェックインカウンターを離れ、サービスカウンターでコピーしてもらう。
  • 再度チェックインカウンターに並びなおして手続き
  • 出国審査
    ここでは何も聞かれずスルー。
  • 時間ギリギリで飛行機に乗る

大体こんな感じでした。

空港カウンターの係りの人もアタフタしていて、何度も上司に確認していたり、別のチームが上司から渡航同意書についての説明を受けている最中だったり、カウンターで働いている人自体、あまり詳しく知らない人が多いと感じました。

2017年の1月半ばに法が施行されてから半年も経つのに、現場が混乱していた印象を受けます。

時間に余裕を持って手続きを始めていたのにも関わらず、搭乗口に着いたのはギリギリで危なかったです。

エバー航空のチェックインカウンター(2018年)

【2018年】エバー航空のチェックインカウンター
  • 前年の件もあって、書類は万全に揃えてチェックインカウンターに臨む
  • カウンターでは、なにも聞かれずにあっさりと手続き完了
  • 出国審査
    審査官から「お父さんは旅行に賛成していますか?」と子供に質問される。
  • 特に誰からも提示は求められずあっさり終わる

全日空のチェックインカウンター(2019年)

そして2019年の全日空のカウンター。

昨年同様、書類を万全にそろえおりましたが、

カウンターでも、出国審査でも何も聞かずにスルーされました。

戻りの入国審査の時なんて、フランスの滞在身分証明書さえチェックされずに驚きです。


2018年、特に2019年はあっさりと書類を確認されることなく終了。

2017年とは、えらい対応の違いに驚きましたが、旅はスムーズでした。

出国審査では、審査官によって書類のチェックをされたり、質問されたりの様々のようです。


ただ万全の準備はしていった方がよいと思います。



Autorisation de sortie du territoire ( 未成年者の渡航同意書 )について、もっと詳しく知りたい方は、こちらのサイトからどうぞ(フランス語)↓↓

Autorisation de sortie du territoire (AST)
Un mineur de nationalité française ou étrangère qui vit habituellement en France et voyage à l'étranger doit avoir une autorisation de sortie du territoire (AST...



ここではフランスについて書きましたが、その他の国でも未成年者の渡航に条件のある場合がありますので、詳しくはコチラで確認してください。

未成年者の渡航に条件のある国(渡航同意書が必要な国)↓↓

https://www.jtb.co.jp/operate/jyoken/ovsform/minors.pdf

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