2020年10月15日、フランスで報告されたコロナ新規感染者数は30621人。
フランスではコロナ感染者が爆発的に増え続けていて第二派の真っただ中にいます。
周りでもチラホラと感染している人がいて、言い方は悪いかもしれませんがコロナがより身近になってきたなぁと感じていた頃…
私もつい最近こんなメッセージを受け取ってしまいました。
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これは何かというと…
コロナ感染疑いが強い人、または陽性者と濃厚接触した人に送られるl’assurance maladie(国民健康保険みたいなの)からの恐怖メッセージです。
今回は、フランスでコロナに感染・感染が疑われた時の対処法について紹介します。
フランスでコロナのPC検査「PCR検査の優先順位が高い人」
一応最初に説明しておくと、フランスでは医師の処方箋がなくとも、コロナウィルスの検査をしたければ誰でも自由にPCR検査が可能になり、100%健康保険から検査費用の払い戻しを受ける事が出来るようになりました。(2020年7月24日から)
しかしそれは政令が決めた建前であって現場はずっと混乱しています。
例えば、イルドフランス地域では簡易検査場を増やしているので、1日で10000件近い検査を追加で出来るようになりました。しかし現場では検査を希望する人が殺到しているため全然需要に追いついていません。
なので大体の検査機関(ラボ・病院・CDDC・etc…)では、優先順位の高い人から先に検査を受けれるようになっています。
優先順位の高い人とは、症状が有るか?無いか?というよりも
この上記以外の人は、処方箋なしで検査をしてくれる施設を探すことになり、かなりしょっぱい待遇をうけます。
【コロナ症状有り】医師の診断書・処方箋でPCR検査予約
優先順位の高い人は他の人達に比べて何が違うのかというと…
上記のようなメリットがあります。
なぜなら、ラボや病院によっては処方箋が無い人の検査拒否をしているからです。
診察してくれた医者が該当施設に電話して予約枠を確保する方法や、自分で自宅近くの検査場を探し、そこで予約を申し込むことが出来るようになります。
これは住んでいる地域によっても大きく違ってくるし、優先枠に行けたとしても2時間近く待たされることもありますが、確実に検査を受ける事ができます。
しかも、Centres de dépistage et de diagnostic covid (CDDC) では、これらの優先順位が高い人への検査結果を24時間で返すように一応は努めてるので、検査結果までの待ち時間が他の人に比べると短くなるメリットもあります。
コロナの症状なのか…ただの風邪なのか…
寒くなってきて例年どおり風邪をひいている人だらけなので、風邪なのかコロナなのか医者でも判断に相当迷うと思いますが、
いつもの風邪とちょっと違うと感じたら、すぐにかかりつけの医者やネット診断可能な医者を見つけて「処方箋」や「診断書」を書いてもらう。そして該当施設に予約をする方法が一番確実にコロナのPCR検査を受ける方法です。
フランスの現場では…コロナPCR検査に至るまでの経緯
しかし、一応の決まりがあるにしろ独特のルールがあるのがフランスです。
▼私は一応、PCR検査を受ける事ができる優先順位の高い人になっていて、下のメッセージを携帯のショートメッセージで受け取りました。
※検査機関にこのメッセージを見せれば、これがそのまま医者の診断書や処方箋に匹敵にするものになり、優先枠を確保できるパスポートのような役割をはたしてくれる。
コロナ陽性反応が出た人はSECUの追跡調査電話がかかってくる
しかしなぜ、私がこのメッセージを受け取ったのかというと、既に陽性反応の結果を受けた人からの申告により私の名前が接触者追跡リスト入りしているからです。
なぜならば、フランスでコロナ検査の結果が陽性になるとSECU(社会保険事務所)から追跡調査の電話がかかってきます。
そして…
過去1週間でマスク無しで会った人を尋ねられるのです。
ここで正直な方はすべてを話すと思いますが、
もちろん周りにバレるのが怖くて「誰とも接触していない…」と偽申告をする人もいます。
この追跡調査の電話でクラスターを突き止めたりする事が出来ますが、この陽性反応がでた人の申告に左右されるのですべてが分かっているわけではありません。
私は陽性結果が出た人と一緒に食事をしていて、その方が正直にSECUに話してくれいる為、メッセージを受け取る事ができました。
ちなみに陽性結果が出たのは誰なのかは分からないようになってます。
無症状だったので、近所のラボで検査を拒否られる
私の場合、一緒に食事をしてた友人が数日後に陽性になってしまったのですが、私自身は今のところ元気です。
なんで感染リスクが高まる場所には正直に行きたくない…
と思い、家から徒歩10分のラボに電話予約をしてみました。
今までの流れだと私の状況ならば、どの検査機関を選んでも予約が出来るのですが、ここでフランスのめんどくさいところが炸裂します。
なぜなら検査機関によってルールが決まっているので、結果的に優先順位なんて関係ないからです。
家の近所のラボでは、医師の診断書を持っている人でも、追跡調査の対象者でも、無症状ならば朝9時30分~11時30分の一般枠の列に並べというものでした。
たしかに症状が出ている人と、ただ検査をしたい人を混ぜたくないという事は分かりますが、この対応だと確実に検査が受けれるかわかりません。ただ他の元気そうに見える人たちと一緒にひたすら順番待ちをするしかないのです。
なので実際に朝の9時20分から1時間程並んでいたら、「今日はもう人が多いから後15人しか検査しない。明日にこい。」とフランスっぽい洗礼をうけ検査をしてくれませんでした。ちなみに私は16番目で目の前で打ち切りされました。
1時間に15~20人くらいしか検査が出来ないみたいです。
圧倒的に要領が悪い。
ちなみに陽性者と接触したからといって自己判断でコロナの検査をお願いする場合、対象者が同居している家族でなければ、7日間は待たないといけないそうで、そういった人も並んでいたけど「出直してこい」と検査を断られていました。
薬局でうけるPCR検査と抗体検査がおすすめの場合
わたしは悟りましたが、このPCR検査をうけても陰性結果を証明できるのはその日限りで、もし検査の帰り道に他の陽性者と接触したら意味のない証明書です。
ただ国際線の飛行機に搭乗するとか、学校や職場にコロナに感染していないと証明できる検査なのだと思ってます。
もし陽性結果をもらったとしても重症にならない限り、2週間の隔離になってしまうだけの話で、2週間の隔離を決め込んでいたら特に証明する必要はないのでは?と考えました。
私は家族と同居しているので、今回の要検査は家族全員が該当しますが、CDDCでは小さい子供にPCR検査をすすめていないし、子供は怖がって検査についてきてくれません。
なので、もしもの為に子供は既に学校を休ませ今は2週間のバカンスに突入したし、夫も在宅なので食料さえ買い込んでいればもういっか…と思いつつ、最後に念の為に近所の薬局に電話しました。
すると、私の家の近くの薬局では、簡易式のPCR検査と抗体検査ができるそうです。
有料だけど18ユーロさえ払えば、予約なしで並ばずに検査できるそうです。
もちろん医者の診断書も処方箋も必要ないです。
ラボに行くよりも精密度は確かに落ちますが、もうそれでいいんじゃと思い薬局に行く事にしました。
薬局に行ってみた結果、鼻の奥の粘膜をとり2分で検査が終了しました。
今までの苦労は何だったのか…
最初から薬局に行けばいいんじゃ?
しかも「陰性らしいですよ。」
と、お金を払っている間にコロナの検査結果がわかり陰性証明書まで書いてくれました。
夫が職場に戻る時はこの薬局の陰性証明書でも問題ないそうで、もし子供達が学校で陰性証明書が必要になったら薬局のPCR検査でもいいか?担任の先生に聞いてみようと思います。
寒い時期なので風邪にかかり微妙なときもありますが、本当に職場や学校に行っていいのか迷う場合は、ちょっと自己満レベルで調べるだけだったら薬局にサラッと行ってみてもいいかなと思いました。
おわりに
薬局に行ったら、「PCR検査しても一緒だよ。
本当にするの?
今検査受けてる時の結果しかないから、明日感染したら意味ないよ。
それよりも、手洗い・マスク・消毒ね!
あなた陰性だから他の同居家族はする必要ないね。」
と言われ、確かにと思ってしまいましたが、念の為来週末まで隔離です。
フランスでちょっと風邪っぽいと感じたら薬局で検査してもらうのもアリかもしれません。