【ゴミ箱みたい】パリは本当に汚いのか?イギリス紙にコケにされたよ

フランス現地情報

パリのイメージって何ですか?

花の都パリ?

ファッションの都パリ?

おしゃれで洗練されていて、美味しいものが沢山あって、

「パリジャンはちょっと冷たそうだけど、行ってみたい! 」

という人と、

「パリなんて犬のウンコだらけなんやろ? 」

「街が汚いんやろ!」

「めっちゃ治安悪いんやろ! 」

「移民多いんやろ!」

などなど、

想像を膨らませている人と、現実的な人の意見は分かれていますよね。


実際のパリってどんなとこ?

とよく聞かれますが、その両方が混じった街です。

パリは訪れる場所・滞在する場所によって、雲泥の差があるので、どちらも当てはまっています。

でもパリ市内を歩けば歩くほど、目についてしまう所はたくさんあります…

イギリス紙に「ゴミ箱」と揶揄されたパリ

2019年9月22日にイギリスのガーディアン紙が発行した、

「Paris, city of romance, rues new image as the dirty man of Europe」

この紙面に書いてあった事を短く説明すると、

「パリは汚い」

なんですが、


フランス人のモラル・愚痴っぽさ・無責任さをちょっとずつヤジっていたり、

パリ市は大金を投じてるけど、パリは今でも「ゴミ箱」の愛称がついていると紹介したり、

自治体の政策を非難していたり、

パリ北部と南部の格差について、

パリの人口密度と移民流入について、

ハイクラスな外国人の反応など、

などフランスにとってセンシブルな事が書かれています。


これにはフランス人もやっぱり反応しています。

«Paris, ville poubelle» : la capitale est-elle vraiment si sale ?
Un article du quotidien britannique «The Guardian» pointe du doigt la saleté de la capitale française. Une critique récurrente.

実際のパリは汚いの?

個人的にパリを歩いてみて思うのは、

犬のフンはパリよりも、お隣のブローニュの方が多い。

駅の出口には地下鉄の切符や吸い殻など、細々としたものが落ちている…

ゴミ箱はパンパンにはなっている…

そこまでパンパンではないけど、ごみが溢れている

工事をしたいのか?セキュリティのためなのか?
歩道に置かれたものに古いポスターが張られていたりで、
せっかくのパリの外観が損なわれている。

ルーブル前のリヴォリ通り、赤枠の所は確かに気になる…

でも個人的に一番気になるのは、

パリを走る地下鉄などの駅構内や車内の設備

地下鉄に続くエスカレーター、ちょこっと汚い
(パリ7区)

たしかにゴミゴミしているところはあると思います。

街中にある公共のトイレも用を足すのになかなか勇気がいります。

パリのハイソな地区は総じて綺麗

ただそれでも、

セーヌ川沿いを歩いてみると、パリは素敵だなぁと実感しますし、

夕暮れのセーヌ川

パリの公園はとても綺麗。

公園の入り口、ワンちゃんは入れないので犬のフンはないはず

以外と綺麗に並べられている電動キックボード

ハイソな地区だからか、綺麗に並んでいる

パリの街並みは綺麗だし

天気がいい日は格別に良い

パリのメトロ出入口はアート感満載‼

出入口は素敵

メインスポットはゴミ一つもないし、

黄昏のパリ

かといって大型駅に隣接するタクシー乗り場も結構きれい

歩道と道路の境目にゴミ一つもない!

パリのハイソな街は総じて良いです。

「ゴミ箱」からの脱却、パリ市の取り組みは?

ただ一つだけ、今回のイギリス紙の記事に対して異議があるとするならば、

パリ市民はゴミ対策を熱望しているし、

パリ市は市民の希望に応える為に、2012年から市民参加型のプロジェクトを活動させています。

パリ市が開発したアプリ「DansMaRue」とは?

パリ市は「DansMaRue」というアプリケーションを使って、 公道に落ちているゴミや異常などをリアルタイムに知る事が出来るようになりました。

このアプリでは、パリ市民から受け取った写真付きのメッセージなどで、その場の現状を知る事ができるようになりました。


このアプリでは、パリの街に不法投棄された物・ゴミ・落書き、

そして不快なおしっこの臭い・犬のフン・落ち葉・etc…

これらの報告を写真付きで投稿することが出来ますよ。


Le Parisienによれば、2018年1月から2019年3月までに報告された数は 「255,010件」

ブルジョアなパリ中心地ほど報告数が少なく、

10・11・18・19区、そして以外にも15区の報告数は多くなっています。

今までに報告された数と場所


報告されている内容はこんな感じです。

場所によっては治安があまりよろしくない10区の例


報告件数で一番多いのは、

  1. 家具や廃材、要らなくなった物などの不法投棄
  2. 落書き・シール・ポスター
  3. ゴミ

これらが大部分を占めています。

ガーディアン紙では「パリはヨーロッパ中で一番汚い街 」 と書かれていましたが、

地区によってはありえるかもしれません。

パリの街を綺麗にするための費用と雇用

パリ市の予算書では、街の美化を維持するためには、年間6憶ユーロ(約706憶円)の予算を確保しています。

基本的に 「DansMaRue」 のアプリで市に報告すれば、作業員がやってきてゴミの撤去や、落書きを消したりしてくれます。

街の美化強化の為に700人の清掃員を雇ったばかりで、さらに不法投棄の取り締まりの強化をする予定。 

現在パリには4957人の清掃員がいて、

  • パリ市内の道路総延長3000km
  • 1600㎞の側溝
  • 毎日3000トンのごみ
  • 30000のゴミ箱

これらの処理をしていますよ。


そしてフランスは動物王国で、

パリ市内には、200,000匹のネコちゃんと100,000匹のワンちゃんが住んでいます。

モラルのない飼い主が歩道に放置したフンも、一応 「DansMaRue」 で報告可能です。


▼でも全ての報告が処理されるわけでもなく…


報告から20日も経つのに、ずっと処理中のまま変わらない



いろいろ不平不満はあるようです…

こういった場合パリに住んでる皆さんは、パリ市に対してどういったクレームをしているかというと、

パリ市の公式ツイッターに「 Paris j’écoute @Parisjecoute 」というアカウントがあります。

ここではいろんな疑問や質問を、パリ市に問い合わせる事ができるし、

曜日に関係なく毎日、質問を受け付けています。

まとめ

ガーディアン紙の「Paris, city of romance, rues new image as the dirty man of Europe」には、2016年に JALさんや旅行会社のオペレーターさんたちが、トロカデロの清掃活動をされていた情報も載っていて、

やっぱり日本て凄いな!

と感心させられました。

パリは素敵だけれども、あまり期待しすぎない。

これです。

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