2020年3月12日、20時。エマニュエル・マクロン大統領のテレビ演説。
マクロンさんの演説内容よりも、猛進タイピングで演説と同時に字幕をタイプする職人が素晴らしかった。
旦那と一緒に信じられないくらいの気持ちで「今打ってるの?同時タイピング?」
と感動しながら、演説そっちのけでそこにしか目がいかない。
一行手前のアクソンが抜けていたところに戻ったり、間違ってからの巻き返しが猛烈スピードだったりして、「オラ~」いいながら字幕オペレーターの神業を最後まで見てしまった。
演説時間は26分。
何文字打ったか想像がつかないけど、大変お疲れになっただろうと思う。
▼マクロン大統領のテレビ演説(もちろん字幕入り)
マクロン大統領のテレビ演説。日本人にも影響があるポイント
フランスのコロナウィルス対策。
日本人の方、特に観光や短期・中期滞在でアパートを借りてフランスにいらっしゃる方、どんな影響が出るのか心配ですよね。
個人的にこの演説内容で気になったところ、観光でフランスに来ている日本人の方に影響しそうなポイントのまとめです。
必要になればフランス国境は閉鎖を決める
(フランスの)国境を閉鎖するかもしれない。
現在は決まってないけど「必要になれば国境閉鎖を決める」と示唆していたのが気になった。
実はトランプ大統領が「ヨーロッパからの入国を30日間停止する」と今日(3月12日)発表し、アメリカ人が急いで緊急出国した時、真夜中にもかかわらず、発表から数時間後の空港には長蛇の列ができて人が並んでいた状況を考えると、観光でフランスに来ている方、今のうちにチケットを変更して日本に帰った方がいいのだと思う。
▼トランプ大統領の発表から数時間後のロワシー空港、真夜中にも関わらず人が集まりだした。
感染が疑われた場合は、主治医に電話
そしてもうひとつ、
フランスの緊急ダイヤルに15(SAMU)があるのですが、
コロナウィルスに感染した可能性がある人は、この「15」に電話してくれと今までは言っていたのに、その方針が変わりました。
緊急の電話番号「15」は、既にパンク状態なので、コロナウィルスに感染した可能性がある…と思ったら主治医に電話してくれといった事。
SAMUは一日50000件の電話を受けており、キャパを完全に超えてしまったとの事。
ただ「主治医に電話してくれ」と言われても、電話に出るのは秘書とかコールセンターのオペレーターなので直接主治医に電話がつながるわけではない。
何人かの医者で一人の秘書を雇っている場合もあるので、かなりややこしい。
実際に自分がコロナウィルスに感染したら、どこに連絡するんだろう…
と考えてみるけれども、どっちも電話が繋がらない気がする。
今のところ、この措置は現場に丸投げになったしまったような気がするけれども、
主治医がいない人は完全にアウトだし、フランス語が話せなかったら後回にされる可能性が高い。
自分の主治医が感染リスクを負いたくないといったタイプの人だったら、キャビネを閉鎖するのではないかと…
今から感じている。
【NEW】コロナウィルスに関する質問はこちらの電話番号で答えてくれます。コロナウィルスの症状かもと思ったら : 0 800 130 000.( 24h/24 et 7j/7 )
※重症化している方、緊急で医療が必要な方は今まで通り「15」に電話してください。軽度の方、ウィルスにかかったかも…と心配な方は主治医への電話か上のコロナ専用ダイヤルになります。
公共交通機関は現状通りだけど自己責任で
公共交通機関は現状通り運行するようだけど、おすすめしていない。
必要な措置を受けれるように、足止めを食らわないようにとの配慮であって、移動は最小限に抑えてくださいと伝えられました。
公共機関の利用は自己責任でとの事。
▼移動は最小限に抑えて下さい
70歳以上、呼吸器・慢性疾患を患っている方は自宅に残る
ウィルスが感染すると重症化しやすい方は自宅に。
また、老人ホームなど高齢の方が利用する施設などへの訪問も避けるように伝えられました。
重症化した人の治療が最優先
医療従事者・施設の確保が第一で、重症化の方が最優先で治療を受ける事ができますが、軽度~中度の症状の方は後回になる事も付け加えられました。
学校は保育園から大学まで閉鎖
現地在住のママさんたちへ。
学校は保育園から大学まですべて閉鎖になるのでお休みになります。
新たな指示があるまで、いつまでこの措置が取られるか今のところはわかりません。
働く人は隣の人との距離をあける
学校は閉鎖されますが、お仕事には行けるし、お買い物も今まで通りできます。
生活は平常通りです。
ただ仕事場など、限られたスペースに長時間いる場合は、可能な限り他の人と距離を取ってください。
もし時短など部分的な失業状態になったとしても保証があるので大丈夫です。
削減された時間×70%の時給換算(brut)の保障を受け取ることができます。
※会社が従業員に支払った保障の一部を政府から会社に(シミック範囲内で)払い戻しをする補償もあり。
▼個人事業主の方にも何かの補償がありそうですが、詳細はまだわかりません
▼ Trêve hivernaleの期間延長
▼マクロン大統領はエピデミックの始まりとだと言っていたけど、ステージ3になるのかな?