【棒で突っつく】フランスのスイミング教室あるある。

【棒で突っつく】フランスのスイミング教室あるある。教育・子育て・バイリンガル

最近、とても素晴らしいフランスのスイミング教室について紹介しているブログを見かけました。

そのブログでは、保護者から高い評判を得ている人気スイミングスクールにお子さんを通わせていて、超がつくベテラン先生がどのようにして子供達に水嫌いを克服させているのか?

事細かく説明されていました。

以下引用↓↓

子供達に、水にうつ伏せで浮いてみよう!でも、立つ時、足が滑ってしまう時もあるがそんなもんは構わない。私が助ける!
と言い、目の前でやって見せる。
子供達は釘付けである。

そして、立とうとした時、
顔を水から上げないままで足を滑らし、
ようやく顔を上げると、
顔の水を拭いながら、
滑った、足が、ツルツルツルツル。
よくあることさ。
と演技をする。

順番に飛び込みをさせる時、
彼は、水の中で手を広げて一人ずつ確認する。

「怖い?怖く無いか?」
怖く無い!
と答えた子は、1人で飛び込み、
浮いて来るころに彼が手を差し伸べ、
顔を見て
ブラボー!と讃えハシゴへ。

(省略…)

彼は絶対に裏切る事は無い。

フランス生活とメンタルさんより。「スイミングで。https://ameblo.jp/franceblog27/entry-12538427973.html



もしかすると日本のスイミング教室にお子さんを通わせている方は、

これくらいの事、当たり前じゃない?

と思うかもしれません。

日本のスイミングスクールでは、

送迎バスで自宅付近や学校までお迎えに来てくれたり、

1つのグループに何人かの先生が対応してくださるし、

一緒にプールの中に入って泳ぎ方の指導を丁寧にしてくれるので、

あまり感動がないかもしれません。


しかしフランスの平均的なスイミング教室では、

上のブログで紹介されているような熱血先生が教えてくれる水泳教室はとても珍しく、正直とても羨ましいと感じるくらい稀な事なのです。

フランスのスイミング教室あるある

私の息子がフランスで通っているスイミング教室はどうでしょう。

息子が通うスイミング教室は、近辺の街のスイミング教室よりも格段に指導が良いと言われているクラスなのですが、

それでも、かなりユルイ感じの教室です。

水泳大会でよく入賞する有名なクラブだし、親子2代で通っている人がいるほど、地元では評判の教室なのですが、

拍子抜けするほど教え方が適当なのです。

同じフランスの水泳教室でも、上のブログで紹介されていたスイミング教室のような手厚さはまったくありません。

ここでは平均的なフランスのスイミング教室にいった時、日本人保護者がビックリする『フランスのスイミング教室あるある』をお伝えします。

指導員がプールの中に入らない

まず一番衝撃だった事。

日本人の方が一番驚くのは、

「水泳指導員がプールの中に入らない」事だと思います。

「へっ?」

と拍子抜けするかもしれませんが、

水の中に入るのは子供だけで、水泳の先生は水の中に入りません。

例えば、息子のクラスでは小学1年生~小学3年生までの【泳げない子】を対象にしたクラスでしたが、

それでも先生はプールの中に入らないのです。

何故なら、各施設にはコース用プールの他にも幼児用の浅いプールがあるので、最初はそこでバタ足の練習だとか、ビート版を使いちょっとずつ水泳を習っていきます。

なので、特に大人がプールの中にいなくても成り立つのです。

プールサイドから指導

プールサイドから指導するフランスの水泳教室
プールサイドから指導する先生

先生は水の中に入らないので、

泳ぎ方の指導はプールサイドで教えてます。

先生の指導方法は、泳ぐ前に皆を集めてクロールの手のフォームだけをプールサイドでマスターさせ、その後、子供達はビート板を足に挟み手の力だけで泳ぐ。

そして、また皆をプールサイドに集め、

今度は足の動きを指導する。

こんな感じで順序だてて進めていきます。

でもしかし、足のフォームをどのようにしてプールサイドで教えるのだろう

と思ってみていたら、

手にクロックスのサンダルを着けて、手の動きを足に見立てて表現していました。

子供達はビート板の上に手をのせて、足の動きだけで泳いでいく。

そして最後に手と足を合わせて実践する。

こういった感じで教え方が上手い先生は進めていきます。

プールサイドで先生が「こうやって泳ぐ」とフォームを決めているので見えやすい反面、日本のような手取り足取りで行う細かい指導は期待できません。なのでフランスのスイミング教室に通っている場合、最初の頃は、泳ぎ方のフォームは子供によってバラつきが出てきます

水泳の先生は1人だけ

そして基本的に1クラスにつき、1人の水泳の先生しかいません。

日本のスイミング教室のように補助の先生もいません。

グループの人数はクラブによって違いますが、

息子が通っていたスイミング教室の場合は12人でした。

先生1人で12人の泳げない子供を教えているし、プールサイドから指導するので、先生は泳いでる途中の子供達に「そうじゃないぞー」と、大きい声で叫んでいます。

ただずっと大きな声で指導するのも疲れるようで、

泳ぎの上手い子を1人選んで、

先に泳がせてみる。

それを皆で確認しながら、女子(よく指導内容を聞いてる)⇒男子の順に泳がせる

うまく子供を使いながら指導されていました。

泳ぎ方が変な子は棒で突っつかれている

先生はプールサイドから泳ぎ方のフォームが変な子を見つけた場合、「○○、そうじゃないぞー」と大きい声で伝えてますが、もちろん相手は子供で水の中だし、泳ぎに夢中なので気づいてくれません。

先生はこんな時も水の中に入らず、プールサイドから指導を続けていきますが、先生はどうやって子供にコンタクトを送ると思いますか?

実は、洗濯竿よりもう少し長い棒を壁に立てかけているので、その棒を取りに行き、プールサイドから泳いでいる途中の子供を棒で突っつき指導します。

先生がプールの中に入らないよりも衝撃ですが、棒で子供を突っつくんです。

この棒がでる頻度は少なかったですが、

男の子達は、先生の話を全く聞かずに自己流で泳ぎ続けるので、結構、棒で突っつかれてしまいました。

泣いている子に無理はさせない

小学1年生のクラスなので、水泳教室が始まった初日は泣いている子がいます。

水が怖い。顔を水につけれない。水が冷たい。

泣いている理由は様々ですが、

フランスのスイミング教室が唯一良いところは、

泣いている子供に無理をさせない所だと思います。

ストイックに教えてないので、

水が嫌で泣いてしまったら、

どうしようもありません。

先生は1人だけですし…

なので初日はちょっと様子を見て、

プールサイドから両親を手招きして事情を説明した上で一緒に帰ってもらったり、ベンチの上で落ち着かせたりしています。

飛び込みも同様で、

飛び込みは出来る子から飛び込んでいます。

上のブログのように「手を広げて水の中で待ちながら1人づつ確認」する先生は稀なので、怖かったら飛び込みをパスしてもいいのです。

スイミング教室に入会する条件が泳げる子供

そしてスイミング教室で不思議なのは、スイミング教室によって入会する条件があり、その中に「25m泳げる事」を条件に挙げているクラブも存在します。

小学1年生対象のクラスでも見かけるので、それは何の為のスイミング教室なんだろう…とさえ思ってします。

親としては子供が水泳できないからスイミング教室に通わせたい。

と思っているのに、泳げなかったら申し込みが出来ない場合もあるからです。

こういった時は、フランス水泳連盟に加盟している教室を見つけ『証明書(何メートル泳げるかが分かる証明書)』を発行してもらわないといけないので、地元のスイミング教室に入るまでに一手間かかる場合もあります。

おわりに

フランス人・日本人のいろいろな先生から水泳の指導をして頂いてた感想では、フランスのスイミング教室も日本のスイミング教室もどちらも好きですし、子供はどちらの環境で習っていても適応できますが、フランスの場合、話をあまり聞けない子だと上達までに時間がかかってしまうかなと感じました。


フランスの公共プールで禁止されている水着のタイプ。

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