外国語を勉強したい時、言語交換(Language exchange)は外国語上達に有効な方法ではないかなと思いますが、言語を交換できる相手を見つけたとしても上手くいかない時もありますよね。
ここでは、超がつく入門レベルの2人がゲラゲラ笑いながら言語交換ができた方法をお伝えしてます。
沈黙が嫌。言語交換が続かない時…
フランスでは言語交換の事を「エシャンジュ」と言いますが、このエシャンジュ相手は結構簡単に見つける事ができます。例えば、アジア人学生が多い語学学校内の一角には、日本語を話したいフランス人がエシャンジュ募集の張り紙を貼っていたりするので、生きたフランス語を勉強したいと考える日本人にとっては、この上なく便利なのです。
ただ、いくら互いのニーズがマッチしているからといっても、「個性」「相性」「言語レベルの差」などの問題もあって、「エシャンジュがうまくいかない…つまらなかった…」と、一度きりの言語交換で終わるパターンもあります。
圧倒的にボキャブラリーが少ないなどの「超」がつく初級者同士だった場合なども、会話中のフレーズに何と言えばいいのか知らない言葉が「いちいち」紛れてくるので会話が途切れやすく、続けていくのがしんどくなるからなのです。
ちなみに私が一番最初に出会ったエシャンジュ相手のフランス人は、日本の漫画が好きな女性で感じの良い可愛い人でしたが、互いに勉強したてのホヤホヤで言語交換ができるレベルではなかった事、共通の話題を見つけられなかった事が原因で、会話が続かなくなり沈黙が生まれました。
しかも超初級レベルだった故に「そろそろご飯の準備しなきゃいけないから帰るね~」と自然に帰りを切り出す事が出来ず、とても不自然な終わり方で解散しました。
やはりある程度話せるようになってからではないと、待ち合わせ後のカフェ選びの段階から難儀するし、相手の話を聞いてるだけでもしんどくなり始めます。(すみません…)
ある程度のテーマを絞っとくべきだったかなと反省もしましたが、2人共まったく話せなかったので、そういった次元の話ではなかったのだと今になって振り返っています。
語学レベルが初級同士でも盛り上がる言語交換のやり方
2人目の相手は、日本で仕事をする予定の旦那の友達で、日本語レベルは入門レベル。一方の私は、毛が生えたくらいにしか上達しておらず相変わらず初級レベルの範囲にいました。
最初の時とシチュエーションがさほど変わらず互いに語学レベルは低かったのだけれども、共通の友人がいるため話題が多く、無茶ぶりができたのがプラスでした。
お酒の力を借りてリラックスする
実は私、フランス語【ゼロ】の状態でフランスにやってきたので、フランス語のレベルの低さが恥ずかしく人前で話すことが苦手でした。
学校や自宅で詰め込み方法でフランス語を勉強してはいたものの、実際に話す場面になると言葉が口から出てこない…フランス語の先生や身近な人とは緊張感なく話せるけれども、それ以外の人とはどうしても「人前で話す恥ずかしさ」が全面的にでてきてしまい、最初の1年目はもどかしい思いをしていたのです。
ただ不思議とフェット「飲み会」の時だけは、解放感が出てきて自然と話せるようになっていたのですが、それは紛れもなくお酒の力でした。程よい量のお酒で緊張感がなくなり「おしゃべり度」がアップしていたのです。
たまたまフェットにいた旦那の友人からも「めちゃくちゃ話しだしてきたね(笑)」と半分バカにされるくらい話す事ができたので、2人目の相手とは仕事帰りのハッピーアワーを利用する事に決めました。
バーならば周りもガヤガヤしているので、横のテーブルの人に下手くそなフランス語を聞かれる心配もないからです。
話す方も聞く方も楽しい方向にもっていく
最初の言語交換のやり方は、
相手「日本語で質問」
私「フランス語で答える」
相手「フランス語でコメント」
その後、
私「フランス語で質問」
相手「日本語で答える」
私「日本語でコメント」
とこんな感じでやってました。
30分フランス語オンリー、30分日本語オンリーで分けてやろうかと思いましたが、2人とも下手過ぎて会話の内容がつまらなかったので、自然とこんな形になったのが正直な話です。
お互い、質問する・答える・ヒアリングが出来るので、とてもよい方法だったのですが、途中から質問が思い浮かばなくなります(笑)。なので、今、目に見ているもの、出来事など、とりあえず何でもいいので口に出すゲームをやっていました。
何でもいいので口に出して言ってみるゲーム(実際の様子)
ひーかりは、しろい。
(光は白い)
La carotte… est… bon marché.
(ニンジンが安い)
は と たべる。
(フランス人は)鳩を食べる。
会話のキャッチボールは一切気にせずに、自分たちの頭に浮かんだ事をドンドン言っていくだけなのですが、お酒も入っているし、つまらなさが逆に面白くなりツボにはまり始めます。
相手が文章を考えている間も「次は何を言ってくるんだろう」的なワクワク感も出てくるので、一度ハマると抜け出せられなくなります。
テーブルを見つめては、
Cette table est sale.
(テーブル汚い。)
と咄嗟に口からフランス語が出るようになったのもこのゲームのおかげです。
見ての通り、3歳くらいの子が話してるような2~3語文でしたが、ボキャブラリーが充実してくると、「何故なら~」「~の為」「~のせいで」「~だったのに」などの接続詞を入れ、さらに2~3語文を追加する方法で文章を長く言えるようになってきます。
最初は、2~3語文の充実と接続詞、相槌の言葉、質問の仕方を言語交換で鍛えていけば、だんだんとスムーズな会話が成り立ってくので、そこから次のレベルに発展させて行けばよいかなと思います。
結局の所、相性の良い相手でないと言語交換は続かない
でも結局の所、言語交換が楽しく長く続くのは、相性の良い相手と巡り会えた時だと思います。
もちろん最初っから相手の性格すべてはわからないけれども、なぜだか不思議と緊張もせず打ち解ける事が出来る人がいます。
ずっと退屈な話ばかりする、話が真面目過ぎてつまらないと感じれば上手くいかないし、共通の趣味がある、キャラがいいなど、互いに興味が湧かないとなかなか続かないものです。
海外にいる人の場合、現地人の友達ができたり、現地語を話す外国人の友達ができると語学力は確実にアップするし、一緒にお出掛けしたりと海外滞在がより一層楽しいものになります。
相手が日本に興味を示している人ならば尚更友達になれる確率も高いので、言語交換を一度失敗したくらで断念せずに色んな人と出会ってみるのも手です。