フランスで運転が怖い理由。約70万人が無免許運転で無保険…

フランスで運転が怖い理由。約70万人が無免許運転で無保険…フランス現地情報

ダイヤモンドオンラインによると、2018年に日本で無免許運転で検挙された人は2万人ちかく。

免許保有者1000人あたりの検挙件数が多い県のランキングでは、

1位は沖縄県(0.857人)
2位は奈良県(0.395人)
3位は山梨県(0.385人)

と紹介されていて

「無免許運転者数、日本少なっ!」

と思わずうなってしまいました。

なぜならフランスでは、日本の約半分ほどの人口なのに、無免許運転者数が日本の約35倍にも膨れ上がっているからです。

フランスで運転が怖い。約70万人が無免許運転で無保険…

フランスではちょくちょく運転マナーの悪い運転手と遭遇する事があります。

私も車を運転しますが、ハチャメチャな運転をするドライバーのせいで危うく事故に遭いそうになった事が幾度もありました。なぜなら周りを見ずに突進してきたり、ルールを守らないドライバーがあまりにも多いからです。

フランスで運転する際の注意は、信号機のない交差点やフランス特有の円形交差点が多いので、たとえ自分が優先であったとしてもよく注意して先に進まなければ、事故に遭う確率が高くなり、厄介なことになってしまう確率も跳ね上がる事だと思います。

フランスのドライバー「1.4%」は無免許

フランスで車を運転していると、

「事故相手が無保険だったら嫌だな…」

と頭をかすめる事もありますが、

フランスでは事故った相手が運転免許を持っているのかどうか?も確認をしなければいけません。

なぜならフランスの公道を走っているドライバーの1.4%は無免許で運転をしているからです。

ビックリですが1.4%もいるのです。

冒頭で紹介した無免許運転検挙数の日本ワースト、沖縄をパーセンテージで例えると「0.0857%」、2位の奈良は「0.0395%」です。

なのでフランスの1.4%という数字がいかに大きいのかが分かると思います。

そして、この1.4%の人達はまともな運転をしていないので、フランスで起こった死亡事故の4.5%に関与していたりもします。

すれ違う車の100台に少なくとも1台は無免許運転、しかも無保険…

こんな無謀な人が紛れているのかと考えると怖いです。

フランスでは過去10年で無免許運転者数が約2.3倍に増える

そして今、フランスで問題になっているのは、この無免許で運転している人の数が急上昇している事ではないかと思います。

2019年…約68万人
2015年…約50万人
2010年あたり…約30万人

とあり得ないスピードで増えています。

10年前までは約30万人だったのに、2019年では推定68万人と約2.3倍にまで無免許運転者数が膨れあがってしまいました。

無免許運転のドライバーは、18歳から34歳までの若い人が多いのが特徴なのですが、なぜこんなに無免許運転が増えているのかというと…

フランスでは平均で1500ユーロ(約18万円)する運転免許取得費用が払えない人が多い、予算的な問題だとRTLラジオでは伝えていました。費用が高すぎるから払えない…けれども生活に車が必要といった事でしょうか…

他のメディア「Bourdin Direct」でも、フランスの自動車保険は他のヨーロッパの国に比べると安いはずなのに、それでも80万人は無保険だと伝えていました。

フランスはファッションに費用をかけれない人、安全面にもお金を払いたくない人が多いシビアな国なのでしょう。

印象的だったのはフランスで衝突事故を起こした場合、相手が無保険だとかなり手続きがややこしくなる、複雑になるよね、と言っていた事です。担当弁護士がまず言った言葉は「相手が無保険でなくてよかったね。」らしく、フランス人が強調して言うほどなので、どれだけ手続きが困難なものになるのか…想像するだけで震えます。

2/3は一度も免許を取得してない人、1/3は免許の取り消し

ソース LegiPermis 「Près de 700 000 conducteurs sans permis en France」

無免許運転者の割合は、運転免許を取得していない人が67%、過去に免許を取得した事がある人が33%となっており、一度も免許を取得してない人が2/3を占めています。

フランスでは小さな交通違反の積み重ねで運転免許の点数がなくなり免許取り消しになるケースは稀です。2017年には120人しかいなかったので、よっぽどの違反が見つかり即取り消されているケースが圧倒的に多いのです。

フランスの無免許運転者の中には一度免許を持っていた人が3割程度紛れてはいますが、どちらにせよ迷惑な人には変わりはありません。

フランスで無免許運転者の検挙が出来ない問題…

最後になぜフランスでは無免許運転者を検挙できないのか…

それは何故かというと…

2019年のフランスでは29485件の「取り締まり拒否(逃走も含める)」が発生しているからなんです。

時間数で計算すると、20分に1件の割合でフランスのどこかで起こっているそうで、一度怪しいと睨んでいても検挙できない現実があります。


▼下の動画はちょっと激しい例。1人の警察を引きずりながら逃走する車。

なぜ取り締まりや検問を拒否するのか、それが飲酒運転だからなのか、無免許運転だからだったのか、それとも他の理由があるからなのか、はっきりとは分かりません。

でも、もしそれが無免許運転だった場合、無免許運転が見つかれば最大で2年間の禁固刑ですが、上の動画のように他人を危険にさらしながら逃走した場合、5年の禁固刑と75000ユーロ(920万円)の罰金がまっています。

おわりに

フランスで事故ると、その時の状況を決められた用紙に書いて各々の保険会社に送付しないといけません。相手によっては頑として非を認めない人もいたり、警察は介入してくれないので自分達で何とかしなければいけないのですが、フランスで事故ると厄介なので事故らないように祈りながら車を運転しています。

ただ週に一度くらいしか乗らないため、それだったらタクシーで移動したほうが安上がりになるんではないかと考え中です。

【参考サイト】

https://www.rtl.fr/actu/debats-societe/securite-routiere-700-000-francais-roulent-sans-permis-un-chiffre-en-hausse-7797384609
https://www.legipermis.com/blog/2019/04/09/pres-de-700-000-conducteurs-sans-permis-en-france/
https://www.permisapoints.fr/securite-routiere/securite-routiere-hausse-conducteurs-sans-permis-ni-assurance
https://www.permis-apoints.com/infraction-refus-d-obtemperer-a-une-sommation-de-s-arreter-avec-mise-en-danger-d-autrui.html

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