今日ワインを飲んでいて「なぜ、ワインボトルは750mlなのだろう?」と、疑問が湧いてきました。
なぜ1リットルでなく750mlなのだろう…
750mlのワインボトルは、手に取りやすい大きさだからじゃないのか?
二人で飲み切るのに丁度よい容量だからじゃないのか?
などなど、考えましたが全然違う理由でした。
なぜワインボトルは750mlなのか?
スーパーで売っているワインボトルの大きさは、
- ハーフサイズ(375ml)
- フルサイズ(750ml)
- マグナムサイズ(1500ml)
大体この3つを見かけますが、
ほとんど目にするものは750mlのフルサイズで世界標準です。
この容量が世界基準になるまでには何かしらのヒストリーが隠されているのではないか?
と思い、なぜワインボトルは750mlなのか?ちょっと調べてみました。
イギリスが「ガロン」でワインを発注していたから
「なぜワインボトルは750mlなのか?」
結論を先に書くと、
フランスの隣国、イギリスの容積単位「ガロン」が由来しているものでした。
そしてワインボトルのサイズが規格化されたのは19世紀なんだそうです。
その頃、イギリスとフランス間では既にワイン貿易が行われておりましたが、特にボルドーワインはイギリス人に人気で習慣的にイギリスへ輸出されていました。
ボルドーワイン生産者にとってイギリスは大のお得意様だったのですが、
一つだけワインを輸出する時に厄介だったことがあります。
それは、イギリスがワインを発注する時に「ガロン」を指定してたことです。
- イギリスはガロン
- フランスはリットル
と容量を測定する単位が違っていたので、貿易上、非常にややこしかっただけなのです。
一つのワイン樽でワインボトル300本分にした
そこでボルドーワイン生産者は、双方の測定単位で切りの良い数字になる容量のワイン樽を製造する事を考えました。
そうすれば測定単位をイチイチ換算する事なくスムーズに輸出できるからなんですね。
ちなみにフランスは、長さや質量の単位を世界共通で使用できるように単位制度を確立した国でもあるんですね。
この頃のフランスはとっても優秀です^^
▼ちなみにイギリスの1ガロンを下のサイト「メートル法変換表とメートル法変換計算ツール」で調べてみると「1UK gal(1ガロン)= 4.546090L」と換算する事が出来ました。
小数点第3位を切り捨てると、
1ガロン=4.55リットルです。
大体1ガロンでワインボトル6本分に値します。
ボルドーワインの生産者は、50ガロン=約225リットルに相当する樽の製造を始め、樽一つでワインボトル300本が出来るようにしました。
その1本分の容量が750mlだったのです。
厳密に言うと、現在のワインボトルの容量は770ml
ワインボトルの容量が750mlになったのは、イギリスがガロン指定でワインを発注していたことがきっかけですが、当初750mlのワインボトルにワインを入れコルクで栓をすると、コルク分の20mlがあふれてしまうというオチがあったようです。
なので実際のワインの量は730mlです。
あれだけフランスとイギリスの測定単位をすり合わせ樽を作ったのに、あまり意味がなかったのですね。(笑)
私はお目にかかったことが無いのですが、とても古いワインのラベルには730ml(73cl)と表記されたものを見つける事が出来るようです。
現在のボトルの大きさは、もちろんコルクの事も考えてありますので容量は770mlになっています。
おわり
ワインを飲み始めてかれこれ20年弱。
当たり前すぎて今まで何も感じた事が無かったワインボトルの容量ですが、突然、疑問が湧いてきました。
調べてみたら特に技術的なものでもなく、管理方法にこだわりがあっての事でもなく、イギリス由来の単純な理由でしたね。
ただ旦那と2人で食事をする時に1本のワインボトルを空けるので、ハーフだと少ないし、1リットルだと多すぎる。偶然にしても程よいサイズに仕上がっているのではと思いました。