(アイキャッチ画像:Image par 733215 de Pixabay)
長年の疑問であったソース名の由来について。
フランスのケバブ屋さんに行くと、
「ソースはどうしますか？」
と、ケバブサンドイッチにかけるソースは何がいいのか？必ず質問されます。
日本のように、ソースの種類がメニュー表に書かれているわけでもないので、とりあえず「何のソースがあるんですか？」と聞き返えさなければいけないんですが、
「ソースはね…、ブランシュ、マヨネーズ、ケチャップ、ハリッサ(harissaの事)…」
「サムライ」
(驚！)
と必ずサンドイッチソースの代表格に
サムライソースなる名前が出てきます。
「サムライって何だ…」
と、かれこれ10年以上思い続けてたので調べてみました。
気になるサムライソースの中身
▼右から2番目が例のサムライソース
生まれて初めてフランスのケバブ屋さんにいった時に、
「えええっ、サムライソースって何ですか？」
とビックリした人は大勢いるのではないかと思いますが、
大体は、ケチャップとマヨネーズに辛いソースを混ぜたソースの事を指しています。
しかし、「なんでサムライって言うんですか？」と聞いても、
「名前の由来は知らない…」
というケバブ屋さんばかりで誰もソース名の由来は知らないようです。
日本の代名詞である『サムライ』の名がついたのはなぜなのか？
旦那に聞いてみたら、
「ケバブと一緒にフランスに上陸してきた。」
と旦那も適当な事を言っていたので、
やっぱり自分で探してみる事にしました。
サムライソースのレシピ
まず最初に見つけたのはサムライソースのレシピです。
平均的なサムライソースは、マヨネーズがベースになっており、ピリッとした辛さがエッセンスのソースのようです。
▼サムライソースのレシピを公開しているサイト
サムライソースの材料
- マヨネーズ…100g
- sambal oelek…35g(harissa・ピーマンペーストでも可)
- ケチャップ…コーヒースプーン1杯分
- レモン汁…コーヒースプーン1杯分
- 塩・胡椒…適量
サムライソースの作り方
サムライソースの作り方はとても簡単で、上記の材料をボールで混ぜて食べるまで冷蔵庫に入れるだけ。
サムライソースの決め手は、インドネシアのチリソース
ちょっとここで気になったのは、サムライソースの材料に「sambal oelek」なるものが書かれていた事です。
このsambal oelekというソースは、日本語ではサンバルソースともいうらしく、いくつかのサイトで『インドネシアのお母さんの味』として紹介されていました。
インドネシアやマレーシア料理で利用する頻度が多いスパイシーなチリソースらしく、ピリッと辛かったり、ちょっと甘酢ぱっさが混じっていたりして、インドネシアの食卓には無くてはならない調味料の一つなんだそうです。
そう。
サムライソースの決め手となる辛いソースは、インドネシアを代表するチリソースです。
▼日本とは全く関係のないインドネシアのチリソースがサムライソースの決め手
サムライソース名前の由来は？
レシピを確認しても、少しも日本をかすっていないサムライソースですが、
先ほど紹介した、レシピを公開していたサイトを覗いてみると、
個人的にサムライソースは好きではないと前置きしつつ(笑)
Concrètement la samouraï c’est quoi? Bien qu’elle ait un nom assez japonisant, elle serait plutôt d’origine belge. C’est une sauce fabriquée à base de mayonnaise à la quelle on ajoute du “sambal oelek”, une pâte de piments indonésienne. Si vous n’en trouvez pas, vous pouvez la remplacer par de la sauce harissa ou toute autre pâte de piment.
https://www.notparisienne.fr
(サムライソースとは？日本名のようであるけれども、むしろベルギー由来の名前です。マヨネーズにインドネシアのチリペースト「サンバル・オレック」を加えたソースです。見つからない場合は、ハリッサソースなどの唐辛子ペーストでも代用できます。)
と紹介されていました。
サムライソースはベルギー由来
サムライソースはベルギー由来なんですね^^
そうなると、なぜベルギの人はこの名前で決定したのか？
と新たな疑問が湧いてきます。
更につき進めていくと、
サムライソースは典型的なベルギーのソースで、ベルギー名物のフライドポテトと一緒に提供されるソースだという事がいくつものサイトで紹介されていました。
しかもベルギーのサムライソースは、ハリッサを使用しているようです。
ちなみに「ハリッサ」はチュニジア由来の唐辛子ペーストです。
いよいよサムライとは関係ないですね^^
▼ベルギー名物のフライドポテトとサムライソースのイメージ
ではなぜベルギーの人達は、このピリッと辛いソースを『サムライソース』と名付けたのでしょう？
ちなみにベルギーは数々の美味ソースを生み出している「ソースの国」であり、
ソースの無いフライドポテトは、水の無いプールみたいなもんだ。
と断言している国でもあります。
サムライソースの他にも、ブラジルソース、リッチソース、ピクルスソース、ビッキーソースなど、数々のクセのある名前がついたソースが存在しているようです。(参考サイト:https://fr.berlin-translate.de/la-belgique-le-pays-des-sauces/)
▼しかしながら、探しても探してもサムライソースの由来を紹介しているサイトに巡り合えなかったのですが、「L’origine de la sauce samouraï」とちょこっとだけサムライの由来を紹介しているサイトに辿り着きました。
上のサイト曰く、
一部の人は、ベルギーの有名ソース・メーカーを思い起こすかもしれませんが、
実はサムライという名前の由来は、
サムライのような精神を持った人でないと食べられない位、辛いソース。
という説明がされていました。
そしてクセあるソース名をつけるベルギーの人がネーミングを決定した感じでしょうか。
確かに、辛いものを食べる習慣がないので、ちょっとの辛さでヒーヒーしている人が多いです。
日本人やアジアの人から見ると大袈裟かもしれませんが、全く辛い物を食べれない人が多いので、この説明に微妙に納得してしまいました。
おわりに
サムライソースの名前の由来は、これといった確固たる証拠がなく、憶測で説明されているのかなといった感想でしたが、確かに辛い物が食べれない人からすると、サムライのように覚悟を決めないと食べれないのかもしれません。
▼最後に、ケバブに人気のソース第1位は、マヨネーズとヨーグルトベースのブランシュが一番の人気でした。
サムライは2位、普通のマヨケチャップが3位でした。
やっぱり、辛くないソースが人気です^^
今回は私が調べた結果なんですが、もしサムライソースについて由来がちょっと違うよというソースなどがありましたら、是非ツイッターで教えてください。
